すでに1,500種類を優に超えている仮想通貨は、将来的には大幅に種類が減少すると予測されています。しかしその中でも、近い将来大きな市場になるといわれているIOT(Intenet of Things)などの第四次経済時革命とよばれているものの分野は、今後も生き残る可能性が非常に高いのではないのでしょうか。IOT(Intenet of Things)とは、物をインターネットで繋ぐことによって、遠隔操作などができるようになるというものです。
電子情報技術産業協会(JEITA)によれば、2030年までにIOT産業は404兆円の規模になると予測をしています。そして仮想通貨の未来を予測するプログラムであるウェブボットは、仮想通貨の未来を予測できるシステムで、昨年から多くの予測を的中させたことで有名になりました。今回はIOT関連の仮想通貨とウェブボットによる予測を書いていきます。
ウェブボット2018年の予測
以下ウェブボットが予測している予測です。具体的に価格を予測しているものもありますが、大まかな予測が多くなっています。
・ビットコイン年末10万ドル到達。
・5月にXRP(リップル)暴騰。
・XRPは2018年に3ドルを目指すが、価格操作に注意。
・XRPは値動きが読みやすい。
・5月下旬BCH(ビットコインキャッシュ)超暴騰。
・夏ごろに革命、世界中がBTC(ビットコイン)に注目。
・DASHは8月~10月頃に政府が絡み、急騰。
・仮想通貨の人口が1%から13%に増加。
・2018年中にスカイコインが高騰。
・イーサリアムが大きく乱高下する。
・今年イーサリアムは上昇するが、今年半ばと秋ごろにスマートコントラクトの問題が見つかる。
・XRPとXMR(モネロ)が仮想通貨の全体的な上昇の波に乗り上昇する。
全体的にリップルの予測が多いだけではなく、ポジティブな予測があるのが目立ちます。先日、三菱商事と三菱UFJフィナンシャルグループがリップルの技術を利用して国際送金の仕組みを作ることを発表しています。イーサリアムの価格は乱高下をするだけではなく、秋にイーサリアムの特徴の一つであるスマートコントラクトに何かしらの問題が見つかる、とあまり良い予測をされていません。
匿名通貨の一つである、DASHはすでにジンバブエでの決済サービスへの投資をしたことだけではなく、南米でも銀行口座をもつことのできない人の代わりのデジタル通貨として普及しつつあることが話題になりました。Coincheckのハッキング問題でも話題になった匿名通貨は、日本では規制の対象になりつつあります。しかしウェブボットの予測をみてみると価格の上昇が予測されているので、今後多くの地域で需要が高まる可能性が強いということなのでしょう。
IOT(アイオータ)関連の仮想通貨
IOT関連の仮想通貨は現在、Ethereum(イーサリアム)、IOTA(アイオータ)、ContactNet(コントラクトネット)の3種類です。Ethereum、IOTAがIOTに関しては本命ですが、3月にICOで販売されたContactNetも今後新興勢力になることが期待されています。以下3種類は時価総額が高い順に書いていきます。
Ethereum(イーサリアム)
時価総額はビットコインに次ぐ2位に位置し、別名『世界のコンピューター』ともいわれています。イーサリアムにはEEA(Enterprise Ethereum Alliance)という団体があり、日本で有名なトヨタ自動車やKDDIなども参加しています。すでにKDDIはイーサリアムを使った実証実験も開始しています。イーサリアムの大きな特徴は、スマートコントラクトやERC223、dAppsと呼ばれている分散型アプリケーションを備えているということです。
・スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で契約を結び実行する、というものです。つまり様々な契約から人を排除することで、時間やお金を効率化することができるようにするという仕組みです。中間に人を挟まないので、レンタカーのサービスや不動産管理など多くの分野での活用が期待されています。
・ ERC223とは、ERC20の改良版です。イーサリアムのブロックチェーン上にトークンを発行することができるだけではなく、一つのウォレット(マイイーサウォレットなど)にまとめて保管をすることができるというものです。そしてERC223とERC20の違いは、送金際に必要なGASというものがERC20より少なくてすむだけではなく、送金先アドレスを間違えてしまっても、送り主の元に戻ってくるというところです。
・dAppsとは、decentralized Applicationの略です。中央(サーバー管理者)がいないアプリケーション、そして暗号トークンをもっていること、ユーザーなどの改善要求に対しプロトコル(原案や議定書と訳されることが多いようですが、ここではルールと訳したほうが分かりやすいでしょう)の改善をすること。以上3つの特徴をもっているものがdAppsといわれています。
dAppsの大きな利点は、アクセス集中によるサーバー落ちや、中央の管理者による不当な搾取を解消することができるとされています。まだまだ開発途中なので、あまり使われていませんが、一部のゲームですでに使用されていますので、いくつか紹介しておきます。
・イーサエモン https://www.etheremon.com/#/ ポケモンのようにモンスターを育て他のプレイヤーと戦わせるゲームです。
・クリプトキティーズ https://www.cryptokitties.co/ 子猫育成ゲームで様々な子猫を交配させ自分の好みの猫を作っていくというゲームです。
・イーサダンジョン https://etherdungeon.com/ 自分自身を強くしながら、ダンジョンを奥深くへと進んでいくゲームです。
以上のゲームはイーサリアムのブロックチェーンを使用しているので全て無料で遊ぶということができません。ある程度のイーサリアムを送金するが必要です。
IOTA(アイオータ)
時価総額は現在9位で2017年7月に発行された仮想通貨です。マイクロソフトとの提携というニュースで大きく価格が6倍も高騰したことでも有名です。(現在は提携のニュースはないとIOTA側が否定しています)DAGという新しい技術を採用しているだけではなく、富士通ユーロと提携だけではなく全部で20以上の企業と提携をしています。さらにドイツの自動車企業のフォルクスワーゲンそして台湾の台北市とも提携をしました。
DAGとは、有効非巡回グラフと日本語訳されます。ブロックチェーンのように一本のチェーンでブロックを繋いでいるのではなく、複数のブロックを繋ぐことで、取引量が急激に増加しても対応しやすい仕組みとなっています。さらにマイニングも取引を行っている人がお互いに承認する仕組みなので、手数料が無料となっています。IOT分野の最大弱点であるハッキングにも強いとされています。現在IOTAを購入できる取引所はBonance、Huobiなどです。
ContactNet(コントラクトネット)
前述したように3月にICOで販売された仮想通貨です。ContactNet の大きな特徴は、イーサリアムと同じくスマートコントラクトを採用しているというところ、富士通シンガポールと提携をしているところです。ICOの段階で提携先を発表したことで、非常に話題になりました。しかし地合いの悪さもあってか、ハードキャップ(上限調達資金のことで、ハードキャップに到達すると、売り切れとなります)に到達することはなく、売れ残ったコインを全てバーン(焼却)するということになりました。
元々発行枚数は2,300万枚とかなり少な目だったにも関わらず、1,000枚前後バーンをすることで希少性が高まったことになります。富士通は元々、イーサリアムを導入しようとしていましたが、大きな欠陥があると判断しイーサリアムへの参入を断念しました。その結果ContactNetがイーサリアムの代わりを開発するようになりました。現在ContactNetを購入できる取引所は、BTC alphaという取引所だけですが、今月CoinBeneという中国の取引所で上場することが決定しています。