仮想通貨投資を始めた方なら、1度は聞いたことのある通称草コインと呼ばれるジャンルに分類される通貨について関心が湧いたことがあるでしょう。国内の仮想通貨取引所で取引可能な通貨は、ビットコインやイーサリアムを始めとしたメジャーな仮想通貨、もしくは時価総額が20以内の有名な仮想通貨がほとんどです。その為、仮想通貨投資初心者の中には更に様々な仮想通貨に触れてみたいと思うでしょう。しかし、事前準備もなく国内の仮想通貨取引所で取り扱っていない、マイナーな仮想通貨で取引するのはリスクが高いと言えます。

そこで今回は、マイナーな仮想通貨に興味関心がある初心者の方に向けて、マイナー仮想通貨を売買する際の注意点や、2018年3月に開発が再開された通称もやしコインとも呼ばれている仮想通貨スプラウツの概要やこれまでの開発経緯、そして特徴などについて解説していきます。マイナー仮想通貨のポイントを理解したうえで、仮想通貨スプラウツの取引について検討してみるのはいかがでしょうか。

マイナーな仮想通貨で取引する際のポイント

2018年時点で発行されている仮想通貨の種類は、約1,000種類以上とも言われていて全てを把握することや取引するのが難しい程の数になっています。従って、必然的にビットコインやイーサリアムといった時価総額が世界で10位以内の通貨で、価格も数万円~数10万円台といった価値にまで上昇している通貨がある一方、価格が1円以下でほとんど取引されていない通称草コインといった通貨も存在します。ですから、仮想通貨市場を知れば知るほど実に様々な特徴や状況の通貨が流通していることが分かりますし、取引テクニックも変わります。

続いてマイナーな仮想通貨で取引する際のポイントですが、1つ目は出来高の低さによってボラティリティが大きく変わる事です。仮想通貨投資初心者の方は、ビットコインやイーサリアムを基準に考えている場合もあるので仮想通貨の相場は原則的にゆるやかな変動と思いがちでしょう。ですが、仮想通貨の価格変動を支えているのは、出来高ですのでビットコインなどは取引している人や回数が多いことによってゆるやかな変動で抑えられているのです。それでも、2017年12月のように、突然暴騰する場合もあるのですから気を付けなければいけません。

そしてマイナー仮想通貨の方は、更に価格変動が大きい傾向になります。その大きな理由は前述でも説明したように、出来高が少ない傾向にあるからです。仮想通貨相場の基本は取引量によって左右されてます。従って、いくら価値のある通貨であっても取引する人がいなければ価格は上昇も下落もしません。

これを押さえた上で、マイナー仮想通貨を説明しますと基本的に出来高が少なく、価格変動も小さいですが投機目的による大きな出来高が発生すると価格が飛ぶ場合もあるので特に注意しましょう。価格が飛ぶというのは、例えばそれまで100円台で推移していた相場が大きな出来高によって、100,000円まで価格が上昇してしまうような価格変動のことを指します。出来高の少ない仮想通貨にはありがちな現象の1つですので、初心者はビットコインやイーサリアムと同じ感覚で注文を入れないようにしましょう。

次のポイントは、信頼性・安定性に注意が必要です。マイナー仮想通貨の中には開発元が不明な通貨や、突然開発が中止されるような事例が多いので、仮想通貨投資家のダメージに繋がる場合があります。イーサリアムなどは、開発元の情報がクリアですしロードマップなども公開されており、尚且つ企業と提携しているといった社会的信用力もあります。

一方、無名な仮想通貨の多くは、企業と提携はおろか誰が開発しているのかも不明で、場合によっては悪意のあるプログラムを組み込んだ通貨や詐欺コインと呼ばれる資金調達のみで放置する通貨もあります。従って、仮想通貨投資初心者には向かない通貨も多く、一般的にはメジャー仮想通貨で通貨を見極める力を養う期間が必要とされています。

それでもマイナー仮想通貨で取引してみたい方は、SNSやブログなどで対象の仮想通貨について評価しているコメントが無いか調べることや、開発元が取引してもよいと判断できる信頼性・透明性のある所か最低限確認しましょう。

仮想通貨スプラウツの概要

マイナー仮想通貨の基本について理解出来た所で、次は通称もやしコインとも呼ばれている仮想通貨スプラウツの概要について紹介します。上場は2015年6月30日と、仮想通貨バブルが起きる前に発行が始まった比較的仮想通貨の中でも歴史がある通貨といえます。通貨の単位はSPRTSで時価総額の順位は600位台とマイナー仮想通貨に分類できるでしょう。

元はスプラウツを開発したチームが、仮想通貨スプラウツを開発・管理していたのですが、2016年5月29日からTwitterの公式アカウントで動きが突然なくなります。そして、それから約3年間開発が突如中止・不明状態になり、相場も極めて低価格で推移することになりました。

そして、2018年3月に日本人の有志によってプロジェクトが再始動し、開発も再開されることとなります。さらに、2018年6月時点では公式サイトも日本語にリニューアルされたことと5月13日に公開されたホワイトペーパーにより、一部の日本の仮想通貨投資家が注目するきっかけとなりました。特にホワイトペーパーが発行されることは、仮想通貨の信頼性を計る大きなポインですので再開後とはいえ発行されることに意味があるといえます。

開発目的は、慈善事業の支援という仮想通貨の中でも独自性を打ち出した内容ですが、金融機能を持っていないという点から見てもその目的に沿った開発プロジェクトという事が分かります。しかし、再開後の新たな開発目的は、方針が変更されており通貨としての機能を強化することがホワイトペーパーから読み取ることができます。

特に、仮想通貨同士の交換だけでなく、実店舗での決済が可能となるよう機能や需要拡大を計画していることに注目です。従って、慈善事業という要素は薄くなりましたが、その一方でより実用性に特化した仮想通貨へと生まれ変わらせようとしていると認識でき、価値の上昇にも重きを置いていると言えます。

仮想通貨スプラウツの特徴

実用性に特化した仮想通貨へと生まれ変わろうとしている「スプラウツ」仮想通貨スプラウツの特徴ですが、1つ目は取引承認方式がPoW・PoSのハイブリッドという点です。発行された年は黎明期と言われる時期ですが、早くから現在注目されている承認方式を選んでいたという点で先見の明があるといえるでしょう。

2つ目の特徴は、2018年7月に実施予定のハードフォークです。なぜハードフォークを実施するのかというと、過去の仕様設定に問題がいくつか存在していたからです。まずは、PoS報酬利率2%という高さによって、報酬メリットがあると同時に単価が急激に低下するリスクがありました。また、他には3年間という開発停止期間により、バグが蓄積していきハードフォークによる仕様変更をしなければ修正できない程になっていたからです。

仮想通貨スプラウツの今後

仮想通貨スプラウツは、2018年6月18日に新たなホワイトペーパーの公開と、スプラウツ対応ウォレットの公開も行われます。そして、2018年7月7日には、ハードフォークが実施され新スプラウツとして運営が始まります。

一時期は開発も中止し、極めて出来高も低い状況が続いた仮想通貨でしたが、2018年に新たな開発チームが再開を発表し、ホワイトペーパーも公開するなど大きく動き始めました。マイナー仮想通貨と呼ばれているスプラウツですが、今後の開発状況により長期上昇相場となる可能性もあります。仮想通貨投資初心者の方も仮想通貨スプラウツに要注目です。