ニュースをみていると「日経平均先物は~」とか聞いたことはないでしょうか。ざっくり先物取引というものがどのようなものか、といいますと「将来の売買にあらかじめ現時点で約束がした日に売買を行う」というものです。よく分からないとでしょうから、後程例題を出して説明していきます。
Twitterやネットをみていると、「一日で何十万負けた」とか「一時間で数百万買った」とかいうコメントを見たことがあるでしょう。この場合FXもしくは先物を行ったことで、膨大な利益または多大な損失をしてしまった、ということです。ただリスクはありますが、FXや先物には『夢』があります。
先物取引と仮想通貨の先物取引
冒頭で書いた先物取引の説明では、分かり難いと思う人がほとんどでしょう。先物の場合、商品先物取引(小麦、石油など)、債券先物取引(日本債券や中国債権など)、株価指数先物取引(日経平均やTOPIXなどの平均値)とあります。次に仮想通貨の場合です。仮想通貨の場合多くはビットコインが主となりますが、イーサリアムなどでもできる取引所もあります。では例題の前に先物取引でするべきことをまとめていきます。
・どのような商品、銘柄を選ぶか。
・買うか売るか。
・いつ取引をするか。
・いくらで取引をするか。
以上4つを決めてから取引を行います。分かり難いところは、「いつ取引をするか」、「いくらで売買をするか」の部分でしょう。それでは例題をあげて説明していきます。
Aさんは友人のBさんが、ビットコイン先物取引で大儲けしたということを聞きました。Bさんができるなら自分も大儲けできるだろうと考え、先物に挑戦してみることにしました。過去チャートを調べた結果、夏と冬が大きく上昇し易いことに気が付きます。そこでAさんは取引所でビットコインを今から半年後に(いつ取引をするか)150万円で1ビット買う(いくらでトレードをするか)という『約束』をしました。
もし仮に、半年後ビットコインの価格が1,000万を超えているとするならば、1ビットを150万円で購入するという『約束』をしているので、Aさんは大儲けできるということになります。逆にビットコインの価格が1ビット50万円になった場合、先物取引では『約束』というのは途中で解消することはできませんので、Aさんは1ビットを150万円で購入しないといけないので、-100万円となり大損をすることになります。
このように先物取引では『約束』というものが非常に強い役割をもっています。
先物取引とFXの違い
先物取引とは以下4つのことを決めてから売買を始めることを前述しました。
・どのような商品、銘柄を選ぶか。
・買うか売るか。
・いつ取引をするか。
・いくらで取引をするか。
次に多くの人が一度は聞いたことがあるであろう、FXとの違いはどのようなところなのか説明していきます。まずFXというのは現物の商品のやりとりではなく、買ったり売ったりする差額で利益を出す、というのがFXです。基本的にはFXと先物は大差ありません。ただ大きく違うところは先物の場合、特定の期日が来たら取引が必ず実行されるというところです。
仮想通貨先物取引のメリットデメリット
先物取引は仮想通貨の先物に限らず、一般的にハイリスク・ハイリターンだといわれています。ではどのようなリスク、またはリターンがあるのでしょうか。
・仮想通貨先物取引のメリット
① 「買い」または「売り」のどちらからでも取引が可能 先物取引の場合、将来的に値上がりを予測する場合は「買い」注文をし、将来的に値下がる可能性が高いと予測をすれば「売り」注文をすることができます。
② 短期間で大きな利益を得る事ができる 仮想通貨先物取引の場合一般の先物取引よりもハイリターンが望めます。設定した期間内に大きな出来事、例えば中国など仮想通貨を禁止している国が解禁などしたら大きく利益を上げることが可能でしょう。それに仮想通貨はボラティリティ(値幅)が非常に高いので、短期間で大きな利益を得る事が期待できます。
③ 少額投資からでも可能 仮想通貨先物取引は、参入に対して非常にハードルが低いことが特徴的です。日本の取引所は1,000円以上からできる取引所が多くなっています。
・仮想通貨先物取引のデメリット
① 元本の保証がない 仮想通貨先物取引の場合、元本保証がありません。急激な価格の乱高下が起こるため、元本以上の損失が発生してしまう可能性が生じてしまいます。
② 証拠金の追加 こちらが予測した動きとは逆の動きをした場合、追加で資金を納めないといけない可能性があります。この場合新たに証拠金を追加しないといけません。
③ リスクが大きい メリットのところでも述べた通り、ハイリターンを狙えるということはハイリスクということです。仮想通貨の場合、国家による規制や主要取引所がハッキング被害にあうことなど様々な懸案事項があります。さらに仮想通貨はボラティリティが非常に大きいのを特徴としています。なので、自分の予測通りにいった場合は良いのですが、予測と逆になってしまった場合、証拠金の追加やロスカットなどが起こりやすくなっています。
先物取引をする際に必要な基礎用語
・ロングとショート ロングとは「買い」で入る場合を言い、ショートとは「売り」で入ることを言います。
・レバレッジ 証拠金を預けることで、自分が預けた証拠金の何倍ものお金を使うことができるというものです。例えばbitFlyerは最大で15倍レバレッジを効かすことができます。この場合1万円を預けていた場合、最大で15万円まで取引ができるということになり、予想通りに価格が動けば一気に利益が増えます。
しかし逆に予想とは逆に動いた場合、追証またはロスカットをさせられてしまう可能性が非常に高くなってしまいます。基本的には初心者が高いレバレッジをかけることは、お薦めしません。
・証拠金 担保にいれているお金、もしくは仮想通貨のことです。
・追証(おいしょう) 取引所が定める証拠金維持率を下回った場合、 追加で証拠金を預け入れなければならなりません。
・ロスカット 各取引所が定める証拠金維持率を下回った場合、強制決済をするというシステムです。
・スワップ手数料 レバレッジをかけているときに、取引所が定めている時間を過ぎると発生する手数料のことです。
・キャピタルゲインフィー 決済時に利益が出ていた場合にかかる、手数料のことです。
先物取引ができる取引所
今年の3月31日までZaifでも先物取引をすることができました。しかし様々な問題の末、終了を余儀なくされてしまいました。現在先物取引を行うことのできる取引所は、FXと比べるとかなり少なくなっています。その中で特に使いやすさなどで定評のある取引所を紹介していきます。
・bitFlyer FXでもbitFlyerは非常に有名ですが、先物取引でもbitFlyerが国内ではNO1だといってよいでしょう。セキュリティーの強固さや知名度の高さ、ビットコインの取引高は、世界でもトップクラスの取引所となっています。前述したように最大15倍までレバレッジをかけることができるので、腕に覚えのある方は挑戦してみても良いでしょう。
・bitbank Trade 取引手数料がゼロなだけではなく、スマートフォンやPCでも使いやすいデザインとなっているので、人気のある取引所となっています。また、コールドウォレットやマルチングでハッキングへの対策も万全です。