価格固定型の仮想通貨。というのをご存じでしょうか。有名なところでは時価総額で2,500億円ほどのTetherが有名です。例えばTetherの場合でしたら、1ドル=USDTのように法定通貨と価格が一定のものをいいます。このような価格固定型の仮想通貨のことをペグ通貨といいます。ペグ通貨というのですがこの説明は後程します。ペグ通貨にはTether以外にもNuBitsというのがあります。まだ時価総額も4億円とまだまだ低いのですが、Tetherよりも早く登場したことで、世界初の価格固定型の仮想通貨と呼ばれていました。

NuBits(ニュービッツ)とペグ通貨の意味

仮想通貨NuBits(ニュービッツ)の将来性NuBits(ニュービッツ)はPeersharesの開発者である、Jordan Lee氏によって開発された世界初の価格固定型、ペグ通貨です。ペグとは英語で「固定する」などの意味があります。このことから、ペグ通貨というのは、「ある通貨に固定した通貨」という意味があります。例を出しますと、世界には~ドル、といわている通貨が多くあります。オーストラリアで使用されているオーストラリアドルや香港で使われている香港ドル、カナダで使用されているカナダドルなど、海外を旅行したことがある方はお分かりでしょう。

ペグ通貨にすることでアメリカドルと連動するようになり経済不安を避け通貨を安定させることができます。ただ仮想通貨におけるペグ通貨の場合は、法定通貨(ドルやユーロ、円などに固定)された仮想通貨のことを指しています。ペグ通貨の一つであるNuBitsも、Tetherのように常に1ドル=1NBTになるように設定されています。通貨として働くNuBitsとNuネットワークの株式として働くNuSharesの2種類の仮想通貨が固定価格の仕組みを支えています。

発行上限はドルや円などと一緒で発行上限はありませんが、毎年2%ずつ増えていくように作られています。価格の安定化というものを念頭に置いているのでしょう。ブロック生成時間が1分と非常に速いのも特徴です。NuBitsはドルで記載される場合USNBT、中国元の場合CNNBT、ユーロの場合はUSNBTと表されます。

仮想通貨においてのペグ通貨のメリットとデメリット

どのようなものでもメリットがあるならばデメリットも存在します。ではペグ通貨のメリットとデメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。

・メリット

① 手数料が安いだけではなく、処理スピードが速い。 国際送金を使用したことがある方はお分かりでしょうが、国際送金は異常といってもいいほどに遅いだけではなく、手数料が非常に高いことで有名です。それに送金失敗などのリスクもあります。しかしペグ通貨の場合、ブロックチェーンで送金を処理することができるので、今までのスピードより格段に速いだけではなく、格安で送金をすることができます。

② 安定性がある。 仮想通貨はボラティリティ(価格変動)が大きいことで有名です。ある意味で仕方のないことですが、仮に何かを売買する場合など価格が安定しないため、昨日は1万円で買えたものが、今日2万円出さないと買えないなんてことが日常茶飯事で起きてしまいます。店側は大儲けでしょうが、客側から見ればたまったものではありません。このように仮想通貨にはボラティリティが非常に高いことから、日常的に使用されるのは避けられています。

しかしNuBits(ニュービッツ)などのペグ通貨の場合、法定通貨と一緒の価値になるので、安定した売買ができます。さらに、ブロックチェーンを使用しているので、手数料が安くなるだけではなく、送金スピードも速くなり、まさに一石三鳥ともいえるものが、仮想通貨におけるペグ通貨のメリットです。

・デメリット

① カウンターパーティーリスク 取引の相手方が契約満期前に経営面で行き詰まり、契約上定められた支払いが、履行されないリスクのことをカウンターパーティーリスクといいます。ペグ通貨の場合、法定通貨で保有する分のUSDTを発行するとしているので、裏付け資産である米ドルといつでも交換できるようになっているはずです。しかし預けられた法定通貨以上にペグ通貨を発行していた場合、ペグ通貨そのものの価値が下落する要因の一つになってしまいます。

② もう少し分かり易く説明しますと、仮に100枚USドルと100枚のNuBitsを交換していた場合、両方同じで数がピッタリ合っていないといけません。もしNuBitsが101枚あったことになったらNuBits側は嘘をついていたことになりNuBitsの信頼は大きく失墜してしまいます。これがペグ通貨のデメリットとなります。

他の仮想通貨にはないNuBits(ニュービッツ)の5つの使い方

世界初の価格固定型で実生活にも使いやすい仮想通貨「NuBits」ペグ通貨の一つとして数えられ、Tetherの影に隠れてしまっているNuBitsですが、非常に優れた利点を多くもっている仮想通貨です。

・購入 日本でもBitcoinで買い物ができるようになった店が非常に多くなってきました。しかし仮に店でBTCを使って買い物をする際、0.03BTCといわれて日本円ではいくらになるかを瞬時に計算することができる人は、ほとんどいないでしょう。というより、BTCの価格を1分1秒単位でずっとみている人は、トレーダーくらいしかいません。

しかしNuBitsは1ドル=1NBTと決まっているので計算をするのも楽ですし、もう1分遅く買っていたら、とか売っていたらなんていう後悔をしなくて済みます。

・販売 お店を経営していたり、事業をしていたりする人にとってもNuBitsを利用することは非常に有用です。現金での支払いの場合レジを使用しないといけません。機械の費用や、機械の取り扱い方などを新しく覚えないといけません。でもNuBitsを使うことで販売者にかかる余計な負担は削減できます。クレジットカードの場合も同じく、機械の費用などが非常にコストがかかってしまいます。

・送金 家族や友人または、振込など銀行を通して行わないといけないことは、やたらと手数料が高く非常にわずらわしさを感じます。前述したようにNuBitsはブロックチェーンの技術を使用しているため、世界中のどこにでもウォレットを持っていれば、に割安な送金手数料で素早く送金することができるようになります。

・貯蓄 日本を含む先進国は銀行を使用することでお金を安全に保管することができています。しかし東南アジア諸国やアフリカ諸国などでは、銀行口座を持つのにお金がかかるだけではなく、維持費にもお金がかかることになっています。NuBitsウォレットは、お金を銀行代わりに安全に保管をすることができます。また、ダウンロードするのに一切費用がかかることはなく、もちろん維持費にお金がかかることはありません。

・取引 前述したようにNuBitsはペグ通貨でNuBitsは1ドル=1NBTと安定しているため、価値が大幅に下落したりすることはありません。そのため取引所で法定通貨に戻す必要がありません。

NuBits(ニュービッツ)を購入できる取引所

魅力のある仮想通貨であるNuBitsですが、残念なことに日本の取引所で購入することは、NuBitsを取扱っている取引所がないため不可能です。主な取引所はBittrexですので、日本の取引所でBTCを購入した後、Bittrexへ送金してからNuBitsをBTCと交換するかたちになります。以上NuBitsの買い方を簡単にまとめていきます。

① Zaif,bitFlyerなどの日本の取引所でBTCを購入。
Bittrexへ登録後、購入したBTCを送金。
② 送金完了後BTCとNuBitsを交換。

NuBits(ニュービッツ)の将来性

ビットコインは世間的に最も知名度の高い仮想通貨ではありますが、デジタルゴールドなどともいわれているくらいボラティリティが高いことで知られています。将来的にはビットコインが世間一般的に使用される可能性は今現在のままでは、あり得ないでしょう。しかし世界ではスマホ決済などが当たり前となっている時代、NuBitsなどのようなペグ通貨はボラティリティがほとんどないため、実生活で使用するには非常に使いやすいという利点があります。ですので近い未来、実生活で使用される可能性は、比較的高いのではないかと考えています。