仮想通貨はビットコインがメジャーな通貨ではあますが、ビットコイン以外にも取引ができる仮想通貨があります。その中でも、リップルについて、確認します。
リップルとは
リップルは、ビットコインと同じ仮想通貨で、XRPというネットワーク上の通貨を使って色々な通貨と取り引きができ、国際送金を高速かつ安く行う目的で、外国為替送金の即時決済ネットワークとして機能することを意図して作られています。また、ドルやユーロ、日本円やビットコインなどをリップルのプラットフォーム上において数秒で送金および取引が出来ます。
そして、リップルは、IT企業のグーグルが出資しています。よって、グーグルはリップルに将来性を感じているといえます。1,000種類以上の仮想通貨の中でリップルは時価総額ランキングにおいて、上位に位置しており、世界中で取引されているということになります。
大手金融機関の多くは、国際送金の利便性や安全性を高める目的でリップルを利用した実証実験を行っています。具体的には、UBSやユニクレジット銀行などに代表される大手銀行の他、みずほとSBIホールディングスも実証実験に参加することを明らかにしています。2017年4月には、三菱UFJ銀行が来年より国際送金にリップルネットワークを使用する予定であると発表しています。
リップルと他の仮想通貨の違い
リップルは、銀行間取引で従来より迅速かつ安い手数料での送金が可能で、決済のシステムがビットコインより早く数秒で完結するのが特徴です。リップルはビットコインの欠点を補うために開発されたと言われています。
リップルが銀行間取引を中心としているのに対し、ビットコインなど他の仮想通貨は個人間の取引となっています。リップルは銀行間取引で使われる取り組みを行っていますが、ビットコインなどは銀行間を通さずに、つまり銀行口座を持たずに仮想通貨を個人間で送金することができます。リップルも仮想通貨なので、個人間で取引することは可能ですが、メインの機能としては、これまでの銀行間取引を改善する役割を担っているといえます。
リップルも、ビットコインと同様に取り扱いのある取引所で取引をすることができ、市場の需給で相場が変動するという点は同じです。ただし、リップルも急成長していますが、取引量や時価総額、取り扱いのある仮想通貨取引所などは、現在の時点では、ビットコインの方が規模が大きい状態です。
ビットコインは総発行量が2100万枚で、現在進行形で発行されています。すでに、現時点で約1600万枚が発行されて流通し、発行が停止するのは2140年頃の予定です。
一方、リップルは、すでにXRP総発行量の1000億枚は存在しており、リップルのネットワーク上で取引が行われるたびに消費されたXRPは減少していくという設計です。
また、ビットコインは約10分に1度12.5BTCが発行されますが、これはその都度、マイニング(採掘)と呼ばれる計算作業の競争に勝った者に対して作業貢献度に応じて付与されます。
このビットコインが取引されて市場に出回ることで、マイニング作業をしない人も取引所で売買できるということになりますが、最初に発行された時に所有するのはランダムなマイナー(採掘者)です。これに対してリップルの場合は、総XRPのうち616.8億を発行元であるRipple社が持っている状態です。
リップル時価総額と発行上限
リップルの時価総額は8月時点で約69億米ドルあり、仮想通貨市場ではビットコイン、イーサリアムに次ぐ第3位につけるコインです。時価総額ランキングでは、現時点でビットコインが一位ですが、リップルはその中で3位となっています。時価総額ランキング上位の通貨は、そのシステムが現代のシステムを変える可能性と技術革新が期待されるため、買われる傾向があるといえます。
リップルの価格は、2016年当初は下がり気味でしたが、後半から上昇したのは銀行間でのシステムの採用などが主な要因であるといわれています。2017年3月からの価格の上昇は凄まじく、東京三菱UFJ銀行がリップルを使ったネットワーク利用を表明してから、価格が高騰し約6倍近くの値上がりし、大きな注目を集めました。
また、リップルの発行上限は999億XRPに決められており、ビットコインよりも多いです。全体の999億XRPのうちリップル社が所有するXRPは約600XRPと大部分を占めます。よって、リップル社が持つXRPの比率は大きく市場に流通すれば大きな影響を与えるでしょう。そして、2017年5月、Ripple社がXRPマーケットの健全性を保つという理由で、同社の所有するXRPのうち550億について、一定の条件、日数などを満たすまでは流通しないようにスマートコントラクトを利用して凍結すると発表しました。この発表は、リップルの大手金融機関との取り組みに関する報道と共にリップルの価格高騰を後押しし、XRPの価格はさらに1ヶ月という短期間で約13倍もの大きく上昇しました。
リップルのチャート分析
リップルは、2014年1月、2015年1月に大きく高値をつけていました。その後、約2年以上にわたり安値で推移していました。その後、東京三菱UFJ銀行のリップル参加のニュースを契機に急上昇3月に4.2円の高値をつけたばかりでしたが、5月には50円もの歴代最高値を更新しています。2016年の安値にリップルを買っておいた人は、その後2017年3月に大きな利益を得ることができました。
この利益を得ることができたのは、リップルの将来性について価格が上がると早くから「安値」で投資をしていたことが要因といえます。すでにリップルが上昇しているという見方もあります。ただし、将来性のある通貨であれば、また買われる可能性は高いです。価格高騰中の飛びつきの買いは急落するリスクがあるため、高騰後の下落をねらった買いが仮想通貨投資では有効で、リップルにも同様のことがいえます。
リップルを購入する方法
リップルを購入するのは、コインチェック取引所がオススメです。コインチェック取引所は、ビットコインやイーサリアムだけでなく、仮想通貨の時価評価額ランキング上位に位置している通貨を積極的に採用している会社だからです。他の取引所ではコインチェックの他にリップルを取引できる取引所もありますが、取引通貨数も少なく、あま利便性が高くないです。
リップルはコインチェックの取引画面から簡単に取引可能です。リップルを選んで、購入数量を入力し、最後に購入ボタンで簡単に購入可能で、ビットコイン、日本円どちらでもリップルを購入可能となっています。コインチェックであれば、リップルのほかに仮想通貨として世界に認知されている仮想通貨を取り扱っているため、仮想通貨投資の分散投資を行うことができます。コインチェックではビットコイン・日本円両方から直接リップルが買えるので、とても便利です。
株式投資においても、FXにおいても投資を行う上で大事なのが分散投資です。仮想通貨投資では現状、ビットコインが主流ですが、リップルを交えることで分散投資が可能となります。リップルはビットコインと異なり、金融機関とリップル社の動向を受けやすい傾向があります。よって、リップルの価格が上昇するかどうかは、リップルと金融機関の取り組みが今後どのような成果を見せるのかにかかっているといえます。また、リップルを取り扱う取引所や市場の反応はどうなるのかとともに、リップル社の保有するXRPが今後 どのように運営されるのかも要因となるでしょう。