仮想通貨にはさまざまなイベントがあります。そしてイベントの内容によっては、価格に大きな影響を及ぼすことがありますので、保有しているコインや、今後買ってみたいと考えているコインのイベント情報は常に注視しておきましょう。この記事では、仮想通貨に関わるさまざまなイベントの内容やチェックすべきポイントについて詳しく解説します。すでにビットコインやアルトコインを保有している方も、これから購入しようと検討している方も、イベントについての理解を深めましょう。
仮想通貨のイベントは価格に影響あり
仮想通貨のイベントとは、どのような内容であっても価格に影響がある情報がもたらされる可能性があります。ビットコインやアルトコインの価格はさまざまな要因によって変わりますが、そのなかでも特に重要なのが、将来の計画、将来のイベントについての情報です。
たとえば多くのアルトコインは有名な取引所に上場されるということは大きなイベントで、価格も高騰します。ほかにも機能が大幅に改善されるようなアップデートが発表されて高騰することもあります。また、ハードフォークによる分裂も大きなイベントのひとつで、価格上昇のきっかけになりやすいと言われています。さらに大企業との提携によってプロジェクトが大きく知名度をアップし、ビジネスが広がるような場合も価格が上がる傾向があります。
一方、価格が下がってしまうような情報もあります。たとえば最近ではコインチェックからDASHやMoneroなどの銘柄が上場廃止になることが判明し、価格が下がってしまいました。これは金融庁による審査によってマネーロンダリングなどに悪用される可能性がある匿名通貨の取り扱いが難しくなってしまったことが要因であると言われています。他にも機能アップデートが延期になったり、セキュリティにぜい弱性があると判明した場合も価格は下落します。
このように、イベントの内容や情報は価格を上下させる要因になります。そのような情報はインターネット上にも流れてきますが、たいていはすでに古い情報だったりデマだったりします。そして最新の情報をいち早く入手できるのが仮想通貨のイベントなのです。以下の項目で、そのような仮想通貨のイベントについて詳しく解説します。
仮想通貨の運営者が行なうミートアップなどのイベント
仮想通貨を発行・運営している企業や組織が、保有者向けのイベントを開催することがあります。これは俗にミートアップなどと呼ばれますが、プロジェクトの最高責任者や内部関係者から直接話を聞ける場ですので、これらのイベントが行われるときには、是非参加したいものです。
特に多いのがICOプロジェクトのミートアップです。ICOとはあらたな仮想通貨(トークン)を発行して売却することによって企業が資金を調達する仕組みのことです。そして多くの投資家にトークンを購入してもらうために、積極的にイベントを開催し、開発しているコインに対しての理解を深めてもらおうと努力しています。イベントを多く開催している開発陣は、ユーザーの理解を得たいと努力しているということになりますので、とても好感がもてますね。
ICOは始まったばかりのプロジェクトが多いので、インターネット上にはあまり情報がありません。しかしミートアップであれば、責任者などと直接あって話せるので、プロジェクトは順調に進んでいるのか、今後の計画はどうなっているのか、などの話を対面で聞き出せます。このような情報によって将来性を判断してICO投資を行なっている人も少なくありません。
もちろんICO銘柄ではなくでもミートアップなどを開催することがあります。そしてたいていの場合、ミートアップなどのイベントは、投資家にとってポジティブな情報を聞けます。たとえば「半年後に大きな発表があります」などの情報を入手すれば、それに合わせて買い込んでおくようなこともできるのです。
だからもし自分がたくさん投資しているコインのイベントが開催される場合には、出来る限り参加したほうがいいでしょう。仮に参加が難しい場合でもツイッターで参加している人を見つけて、イベントでどんな情報が発表されたのかをチェックしておきましょう。
仮想通貨関係者が集うカンファレンスなどのイベント
最近では仮想通貨関連の人たちがたくさんあつまって講演や出展を行なうカンファレンスも頻繁に行われています。このようなカンファレンスには、多くの有名な仮想通貨が参加していることも多いので、仮想通貨に関する情報を広く入手したいときに便利です。
たとえば2018年6月には、26日と27日にJapan Blockchain Conferenceというイベントが東京国際フォーラムで行われます。このカンファレンスには仮想通貨取引所も運営しているSBI ホールディングス株式会社の代表取締役執行役員社長である北尾吉孝氏をはじめ、世界中の有名な仮想通貨関係者が集合します。そして講演や出展を通して仮想通貨関連の情報を入手できる可能性が高いのです。
このようなカンファレンスは世界中で行われています。そしてその場で大きな発表をするプロジェクトもあります。その発表次第で価格が大きく変動することもあるので、大きなイベントが開催されるときには情報を注視しておきましょう。
たいていの場合、このようなカンファレンスは数千円程度の参加チケットを購入すればだれでも参加できます。仮想通貨の情報を知るという目的ではなく、人脈を作るつもりで行ってもよいかもしれません。会場には仮想通貨に詳しい人がとても多いので知り合いになっておくのも将来的には役立つ可能性があるからです。
プロジェクトの進捗がわかるイベント
ここまで紹介してきたのは実際に人が集まるようないわゆるリアルイベントです。しかし「仮想通貨のイベント」という言葉は上記の2つのイベントは違う意味で使われている場合もあります。それは、各プロジェクトの特筆すべき出来事のことです。たとえば機能改善などの大幅なアップデート、新たな取引所への上場、ハードフォーク(分裂)の予定などもイベントのひとつです。
このようなイベントは、仮想通貨のホワイトペーパーなどであらかじめ発表されています。たとえば有名な仮想通貨取引所への上場が決まれば価格が上昇し、実際に上場されると売り注文が増えるのでやや下落するなどの法則性があります。
仮想通貨の分裂も価格に影響を与えるイベントです。ビットコインは2017年8月1日にビットコインキャッシュと分裂しましたが、その情報が発表されて以降、ビットコインの価格は毎日のように上昇し続けました。なぜなら、あるコインが分裂するときには、分裂元のコインを保有していると分裂後のコインを無料で付与してもらえるからです。そして新しく発行されるビットコインキャッシュを付与してもらうためにビットコインを購入する人が増えて、価格が上昇したのです。
さらに仮想通貨のアップデート計画もとても重要です。機能が大きく改善されるものや、まったく新たな機能が付加されるとその仮想通貨の価値が一気にアップする可能性があるからです。たいていの場合、このような発表はかなり早いタイミングで行われます。しかしアップデートが延期されたり中止されたりすると価格が下落することもあるので、注意が必要です。特に大量に保有しているコインの場合は、細かな情報も逃さないように公式の発表を追っておきましょう。
チャンスを逃さない
仮想通貨のイベントについて詳しく解説しました。仮想通貨を運営している企業が実施するミートアップや、仮想通貨関係者が集うカンファレンスは、インターネット上には出回っていない情報を入手できるチャンスです。その情報次第で投資判断をすることができるので、気になっているコインや大量保有しているコインのリアルイベントには注目しておきましょう。他にも機能アップデートや取引所上場なども、価格への影響が大きいイベントなので情報を見逃さないようにしましょう。