仮想通貨に関する市場は、2018年に入っても大きな成長を続けています。チャートに関しては2017年と比較すると大幅に下がったタイミングはあったものの、仮想通貨に注目している人が多いだけに今後の上昇の可能性も秘めているといえるでしょう。
そのような状況の中で、仮想通貨をモデルにしたICOの市場に関しても大きな成長を遂げています。ICOは、仮想通貨と同じように大きなチャート上昇によって利益を得ることができる可能性に加えて、トークンの内容に関しても大きな注目を集めているのがポイントです。
トークンはどんなICOのプロジェクトを展開するかによって異なりますが、それによって集まってくる人も増えてくるので注視していきたいものです。本稿では、グリーンエネルギーに関連するICOトークンについて説明していきます。
グリーンエネルギーなどの環境問題の改善にICOを利用する
グリーンエネルギーとは、環境にやさしいエネルギーのことを指します。地球環境に関する問題はもう10年以上前から指摘されていましたが、グリーンエネルギーにはいろいろなハードルが存在します。
その大きな理由としては、地球環境問題の改善にはたくさんの人が手を取り合う必要があるという点が大きいです。どうしても、グリーンエネルギーは世界中で協力していかなければならない問題であるため、改善しようと思ってはいても繋げていくことが難しいということがあります。
グリーンエネルギーに関するICOは、環境問題の改善の輪を広げていく可能性を秘めています。環境に関する問題にあまり興味がなくても、グリーンエネルギーに関するICOトークンが盛況していれば購入する人も出てくるでしょう。グリーンエネルギー関連のトークンは購入者が増えることで環境問題の改善に繋げることができるので、投資目的の人が環境をより良くしていくことに協力してくれるという展開になるのです。
これまでではあまり考えられてこなかった形ではありますが、グリーンエネルギー関連のICOトークンの存在はこのような未来を秘めていることになります。もちろん、投資目的ではなく環境問題の改善に一石を投じたい人が購入することもあり、幅広い人を集める可能性も秘めているのです。
グリーンエネルギー関連のICOとして注目されているSolareum
最近になってグリーンエネルギー関連のICOが注目されたのは、2018年の4月です。スタートアップ企業として立ち上げられたSolareumという企業が、グリーンエネルギー関連の商品を購入した人にICOトークンであるSLRMを受け渡しするというプロジェクトを発表したことに起因しています。
もともとグリーンエネルギーを利用する人を増やすことを目的としているSolareumは、ブロックチェーン技術を駆使してグリーンエネルギーのアプローチをかけることを目的としました。Solareumは、まずグリーンエネルギー関連商品を販売することを前提にしているのです。
グリーンエネルギーを利用していく上では、グリーンエネルギー関連商品を購入する人を増やして実際に使用してもらうことが先決です。そのため、太陽光発電を始めとしたグリーンエネルギーを生み出す商品も買ってもらうことが最初の条件になります。
Solareumは、ブロックチェーン技術を利用してグリーンエネルギー関連のポータルショッピングモールの形成を目的にしています。このショッピングモールでグリーンエネルギー関連の商品を購入した人にICOトークンを受け渡すという、環境問題に大きく重きを置いたプロジェクトであることが分かります。
投資としての仮想通貨Solareum
ICOトークンに関しては投資を目的に購入する人がとても多いです。トークンを発行する側も投資家にフォーカスして、より多く購入してもらう市場にしようと努力している例が多く、これがICOにおける一番多い形ではないかとされてきました。
一方で、SLRMに関してはSolareumにおいてグリーンエネルギー関連の商品を購入した場合の見返りでもらえるということになっています。これまでを考えると、このICOのモデルが珍しい例と考えることもできるでしょう。
ですが、SLRMに関してもトークンを購入することを目的としている投資家の人も募っています。仮想通貨とトークンの交換ももちろん可能になっており、人気仮想通貨であるビットコインやイーサリアムはもちろんのこと、ビットコインキャッシュやライトコインといった最近購入者を増やしている仮想通貨にも対応していて、14種類の仮想通貨と取引可能です。
これに加えて、SLRMはクレジットカードやデビットカードを利用して購入することも可能になっています。そのため、これまでのICO同様に投資目的の人にも十分利用しやすいICOになっているのです。
市場が盛り上がれば他のICO同様にトークンで大きな利益を得ることができるので、しっかりと市場を見極めましょう。
すでにたくさんの協力者が存在するSolareum
もうひとつ仮想通貨投資家の観点から大きな点になっているのが、すでにSolareumが大きな信頼を集めている点です。仮想通貨投資において信頼性が大きく関わるICOだけに、この点は仮想通貨投資を判断する上でとても大きなファクターになります。
Solareumの最高責任者であるケネス・リースCEOは、グリーンエネルギー利用者として大きな知名度を誇っている人物です。サミットにおいても後援者として招かれるなど、グリーンエネルギーに関する事業において大きな信頼を集めていて、世界中のグリーンエネルギー供給企業から協力を得ることにも成功しています。
加えて、仮想通貨投資に関する専門家も共同出資者になっており、仮想通貨投資に関する面での対応もしっかりと行っています。ICOである以上は、多くの人が利益を得ることができるように運営していく義務があるので、仮想通貨投資に関するノウハウを持っている人が中心人物の一人になっているのも、しっかりとポイントを押さえているといえるでしょう。
環境問題の解決を目的としている人も仮想通貨投資を目的としている人も納得できる体制になっていることが、Solareumの大きな特徴です。これまで成功しているICOも信頼性を勝ち取ってきているものばかりなので、開始前の段階からしっかりと体制を整えているのは大きいといえます。
日本からSolareumのICOに参加する前に
仮想通貨投資を行うことで環境問題の改善にも取り組めるのは、とても魅力的に映ります。加えて信頼性もあるとなると、当然日本からも投資希望者が増えてくると考えてもいいです。
ただし、日本からSolareumに参加する場合は、気を付けておかなければならない点もあります。
一番注意すべき点は、日本における仮想通貨関連の法整備です。日本では、ICOについて海外のものへの参加を規制すべきではないかという議論が金融庁の会合でさなれています。ICOに関しては調達資金を持ち逃げする詐欺がとても多く、海外では特に悪質なものもあるので、そのような議論がなされるのは安全の観点からは当然のことです。
もちろん、現状では日本において海外のICO参加禁止という法はありません。しかし、仮想通貨に関して厳しい考えを持っている人も多いので、今後もないとは言い切れないというのが実情になります。大事なのは、実際に法整備が敷かれた時にその法整備に対して柔軟に対応できるのかということです。海外のICO参加に関しても、どのような法整備がなされるのか、それにどう対応するのかということを考えていかなければなりません。