仮想通貨に投資を行っている人々の中では「ウェブボットの予想」はとても有名です。この予想は定期的に発表されるのですが、「今回は、ウェブボットとはどのような価格予想をしているのか」ということが常に話題になっています。特に、2017年のビットコインの暴騰及びアルトコインの高騰を、ウェブボットが予測していたということで、その信頼性がより高まり、ウェブボットの予測に注目が集まるようになりました。ウェブボットの予測は有料になっており、正式なものは購入して読む必要があるのですが、ツイッターで検索すると、ウェブボットの最新の予想を見つけることができます。ウェブボットとはどのようなものか、ウェブボットの予想に信ぴょう性があるのかといことを詳しく見ていきましょう。

ウェブボットとは、言語を解析する情報収集プログラム

ウェブボットは、一部では人工知能、つまりAIと言われているようです。しかし正確にはウェブボットはAIではなく、情報収集プログラムです。ウェブボットは、ツイッターやインターネット上の掲示板、海外で人気があるDiscordやRedditなど、不特定多数の人が集まるサイトで発言されている「言葉」や「発言内容」を収集して、そこで行われている発言内容などを分析し、未来予測に繋げるプログラムです。ビットコインやアルトコインの情報に関わらず、「言語を収集して分析を行うという手法で、将来に起こりうる事象を予測するプロジェクト」が、ウェブボットのプロジェクトであると言えます。

このウェブボットの言語解析プログラムを開発したのは、元マイクロソフトのコンサルタントの「クリフ・ハイ氏」でした。彼は、最初は株価の値動きを予測するためのプログラムとしてウェブボットの開発を行い、的中率も良かったのですが、その後、ウェブボットが株のことだけではなく、未来に起こる様々な社会変動についても予測し始めたということです。

特に注目されているのは、「ウェブボットが9月11日の米国同時多発テロを事前に予測していた」という点です。ウェブボットは同時多発テロについて、3か月前にははっきりと予告していたと言われています。ウェブボットは情報プログラムなので、「こうなったら良いな」「こうなるはずだ」など、人の希望的観測や願望を交えることなく、素直な予想が行えるということが特徴です。膨大なデータを冷静に分析し、将来の予想に繋げることができるという点が、ウェブボットの利点であると言えるでしょう。

2018年6月以降のウェブボットの仮想通貨の価格予想は?

ウェブボットの予想は、定期的に更新されますので、予想内容も変化していきます。それは、状況が変われば、人々が考えることや、その発言内容も変わってきますので、それに基づいてウェブボットで行われる予測も、常に変化していくのです。そのため、現在のウェブボットの予想と、前回のウェブボットの予想とでは、まったく違うような予想になることもあります、しかし、それは、常に変化する状況に合わせて、ウェブボットが柔軟に予想内容を変えているということになりますので、プラスに捉えたいところです。

ウェブボットは、「人々の今の時点での発言」に基づいて予想してくれているということなので、最新の予想を定期的に行ってくれる方が、周りの変化を柔軟にとらえた予想となります。ある時は変化するウェブボットの予想の方が、私たちにとって有用性があると言うこともできます。

2018年6月以降のウェブボットの予想を見てみましょう。主要なところでは、①ビットコインが年末10万ドルに到達する②ビットコインやアルトコインを売買したり、利用したりする人々がが1%から13%に増加する③夏頃に革命がおき、世界中がビットコインに注目する④イーサリアムが大きく乱高下する⑤リップルやモネロは、相場上昇の波に乗って、上昇する⑥DASH(ダッシュ)が8~10月頃、政府が絡み急騰する⑦2018年度中にスカイコインが高騰する⑧リップルは年末に向けて3ドルを目指す などとなっています。

リップルに関しては、SBIバーチャルカレンシーズの北尾社長が、2018年中に1000円にするという発言をしており、ウェブボットの「3ドル」とは乖離があります。実際、どちらの予想が当たるかはわかりませんし、もちろん、どちらも当たらない可能性もあります。ウェブボットの将来の予測は、あくまでも予測であり、不確かなものであるということを頭に置いておく必要があります。ウェブボットの予想も万能ではありませんし、次回に発表される予測では、ウェブボットも情報修正をして、また違う予想がなされているかもしれません。

ウェブボットだけではなく、政府が同じような情報収集を行っている可能性

ウェブボットは、様々なインターネット上の発言を収集する「スパイダー」というソフトウェアを、不特定多数が集まる場所に忍び込ませ、その情報を収集しています。このウェブボットを開発したクリフ・ハイによると、ディスカッションが行われているサイトに、自分達のものではない、他の言語収集のスパイウェアを見つけたということです。それは、クリフ・ハイ達が使っているものよりも遥かに規模が大きいもので、収集しているデータ量も、かなり大がかりだったものだったとのこと。そのデータを送信している先を追うと、中国の巨大なコンピューターに行きついたという話をしています。

つまり、中国政府も、巨大なサーバーを用いて、ウェブボットのように膨大な言語情報を収集し、様々な分野で、予測をしているのではと言うことでした。クリフハイがウェブボットにおいて発案した、情報を分析して予想を立てるということを、国単位で行っている可能性があるということであり、これは、中国に限らず、アメリカでも行われているだろうと想像できます。最近では、「ビッグデータ」というワードをよく見かけるようになってきました。今は、ウェブボットが行っているように、膨大な情報を分析するということが重要視されている時代であるとも言えるでしょう。

これからはビッグデータの時代であり、ウェブボットはその先駆けともいえる

仮想通貨へ投資をしている人が注目すべきウェブボットの価格予想ウェブボットが分析しているような膨大なデータは「ビッグデータ」と呼ばれています。ビックデータとは、蓄積されたデータのことで、今後は、「どれほど多くの情報を集めることができるか」ということが重要になってくると言われています。実際、様々な情報が売り買いされるような時代になっていますし、その情報を利用して、企業戦略に役立てたりもしています。ウェブボット以外にも、このように、情報を分析してそれを利用する取り組みが増えてきています。

たとえば、アマゾンで何を購入したか、何をしたか、SMSやブログでどのような情報を調べたのかなど、一つ一つの情報を複合的に判断すれば、「今後何を購入しそうか」など、ある仮説を立てることができます。また、交通量が多い交差点に映像収集カメラを置き、その映像を人工知能で分析させることによって、どのような車種や色、メーカーの車が多いのかということを簡単に分析できるようになっており、今の流行りを分析することも可能です。

また、日本では、高校3年生のCEOが率いる「ワンファイナンシャル」が、レシートを現金化するアプリ「ONE」をリリースしました。これは、どんなレシートも1枚10円で買い取ってくれるサービスで、レシートを写真に撮るだけで、アプリ内ウォレットに10円が振り込まれる仕組みです。

このアプリをリリースしたワンファイナンシャルは、買い取り額以上の利益が見込めるからこそ、このビジネスをスタートしています。つまり、レシートに表示されている情報は10円以上の価値があるということになり、様々な企業が、より効率的に物を販売したり、今後の商品開発や販売戦略に生かすために「情報を求めている」ということの現れであるとも言えます。ウェブボットだけではなく、様々な企業や機関が、データを重要視しているということになるのです。

これからのウェブボットの予想は当たる?

ウェブボットにおけるビットコインやアルトコインの価格予想は、当たっている時も、外れるときもあるでしょう。しかし、膨大な言語情報を収集し、分析していくというウェブボットの手法は、現在スタンダードになりつつある手法であり、アプローチとしては期待できる方法です。ビットコインやアルトコイン市場は今後も成長が期待されており、今後の市場動向が気になっている人も多いでしょう。様々なコインの開発者や支援者、投資している人達は、ツイッターやDiscord、Redditを多く利用していますので、これらの情報を分析してくれるウェブボットの予測には、それなりの信ぴょう性があると考えられています。

2018年初頭から5月頃までのウェブボットの予想は、当たったとは言いにくいものがあり、予想を見て期待していた人達の中には、落胆した人もいるかもしれません。しかし、ウェブボットの予想は、当たることもあります。ビットコインやアルトコインへ投資をしている人は、ウェブボットが今どのような予測を立てているのかということについて、その内容を理解しておくことをおすすめします。