ビットコインの分裂可能性危惧で価格が急落

価値の上昇をし続けていたビットコインですが、2017年7月現在、ここにきてビットコインの価値が急落しています。一時期は1ビットコイン3,000ドルを超えていましたが、7月12日現在の価値は1ビットコイン2,272ドルと大幅に価値が下がっています。

ビットコインのシステムの限界

ビットコインのスケーラビリティ問題により、ハードフォークされようとしています。ハードフォークされると2つの通貨に分かれることになるため、これによって分裂を懸念されたこと、またそれにより8月1日に取引が一時停止される可能性が危惧されており、相場を大きく下げています。

急落したことの背景にスケーラビリティの問題を挙げましたが、そもそも何故これが問題になるのかというと、スケーラビリティとは拡張性のことであり、要するにビットコインの利用者が多くなりすぎて、システム自体が対応しきれないようになってきているのです。現在1日に取引ができる回数として、約60万取引までとなっており、これを超えるとすぐに取引ができなくなってしまいます。

ハードフォークとは

フォークとは分裂という意味です。現在、スケーラビリティのプログラムについて2つの案で争われており、一つがUnlimited、もう一つがSegwitとなります。簡単に言うと、Segwitがプログラムの合理化、効率化してそのままのビットコインのまま分裂させたくない派、Unlimitedがプログラムを変更し、ビットコインを分裂させようとする派になります。この2つの内、Unlimitedの案が通るとプログラムが変更され、ハードフォークとなりビットコインが2つに分裂します。

ビットコインの分裂と今後の推移

スケーラビリティ問題によるシステムの問題を解決するには上記に挙げたどちらかの案を実行するしかありません。今現在あるビットコインはビットコインコアと呼ばれるものになりますが、もしプログラムが変更された場合、このビットコインはビットコインアンリミテッドと呼ばれるようになり、2つの仮想通貨に分かれることになるのです。

ビットコインが今後どのようになるのかは分かりません。相場には急騰もあれば急落もあるのがつきものです。ビットコインが分裂するかしないかは8月1日に分かりますが、今現在で言うと最も安全な資金運用方法はビットコインから円やドルへ資金を移動させておくことでしょう。相場が不安定な際に投資を行うと完全なギャンブルになりますので、本来取引すべきではありません。取引を休むことも投資の一つですので、見守る姿勢が大事です。無駄に資産を減らさないように心掛けておきましょう。