仮想通貨投資を始めた初心者の中には、ビットコインやイーサリアムではなくICO案件や比較的マイナーな仮想通貨に関心を持つ場合もあります。しかし、仮想通貨の種類は約1,000種類以上あるとされ、ICO案件も含めるとさらに増加します。このような、非常に多数存在する仮想通貨を1つ1つ調べていく事は、容易ではありませんし初心者であれば情報の整理も難しいです。また、中には詐欺コインと呼ばれる資金調達だけ行い、そのまま放置されるという事例もあります。
そこで今回は、一部で注目されているICO案件の1つ仮想通貨RADIANについて、公開されている情報から概要や特徴、注意点について紹介していきます。ただ、仮想通貨初心者は、仮想通貨の将来性や信頼性について、分析する力がついていないこともあるので、ビットコインやイーサリアムといったメジャー仮想通貨による取引がリスク回避という点でよいでしょう。
仮想通貨RADIANとは
仮想通貨RADIANとは、公式サイトなどでは投資金額の1024倍もの収益がだすことができるなどの情報を出しているプロジェクトの名称です。取引承認方式についてなどの情報は、公開等はされていないようです。ICOは6月25日から行われており、公式サイトからの購入となります。
基本的な概念は証券型コインで、例えば通常は事業1つに対して1つの仮想通貨プロジェクトがついてます。ただ、仮想通貨RADIANの場合は、仮想通貨1つに対して複数の事業と連動させていると情報を公開しています。
ホワイトペーパーに関しては、2ページとなっており詳細な情報に関しては限定的といえます。また、仮想通貨RADIANはICOセール期間中なので、仮想通貨取引所には上場していません。
仮想通貨RADIANの特徴
続いては、仮想通貨RADIANの主な特徴について紹介していきます。まず、仮想通貨RADIANの特徴として発表されている情報の1つが、証券型コインという点です。例えば、ビットコインなどは仮想通貨と、何らかの事業に関連性がありませんが、仮想通貨RADIANの場合は他の複数事業と関連性を持たせて、価格の下支えを行う予定とのことです。
次の特徴は、前述でも触れた関連している事業についてです。1つ目が、VOYという仮想通貨との関連です。VOYという仮想通貨は、既に仮想通貨取引所上場の準備が完了している通貨です。開発目的は、これまでの海外旅行の概念を変える為に、ブロックチェーン技術を使った旅行ができるようにするためです。2018年7月時点で、大手航空会社とのマイレージ交換のシステムを実装しており、プロジェクトは進んでいるといえます。
2つ目は、仮想通貨RADIANプロジェクトチームが行っている、もう1つの仮想通貨MINAコインとの連携です。後述でも紹介しますが、仮想通貨RADIANの価値を上げる為の仕組みとして開発された通貨といえます。簡単に説明すると、MINAコインのマイニングを行い、その利益で仮想通貨RADIANに投資し、価値を上昇させるという内容です。
3つ目は、UKGという仮想通貨との連動です。UKGも1つ目の仮想通貨同様にプロジェクトが進んでおり、ビットレックスなどで購入することができます。プロジェクト内容は、最近話題になっているeスポーツのコンテンツや新たなシステム利用の通貨として、開発されたモノです。続いて4つ目は、仮想通貨オーキッドで、プロジェクトは主に法人向けネットワークシステムに関連した内容となっています。
次の特徴は、前述でも触れたMINAコインと仮想通貨RADIANの連携です。分かりやすく説明すると、まず仮想通貨RADIANを使って、投資家から資金調達を募り、集めた資金でMINAコインに投資を行います。そして、投資による価値上昇する計算予定のMINAコインでイーサリアムへマイニングを行い、マイニング報酬から仮想通貨RADIANへ投資します。このような一連の流れを1セットとして、10回行うと1024倍の価値となる、といった内容が日本版の仮想通貨RADIANに関する公式サイトでの情報です。
簡単にまとめると配当による報酬と考えるのが、分かりやすいでしょう。ただし、一方で仮想通貨投資家の中には、システム自体が成立するのか疑問を抱いている側面もあるので、上場後の仮想通貨RADIANの動きを見てから判断するのがよいでしょう。
仮想通貨RADIANの注意点
ここまで仮想通貨RADIANの特徴について紹介してきましたが、気を付けるべき点についても知っておく必要があります。まず1つ目は、ホワイトペーパーが2ページのみという点です。通常、仮想通貨に関するICOプロジェクトなどで、ホワイトペーパーというと少なくとも2ページを超える比較的量の多い内容を記述することが一般的です。その点で、2ページという情報量の少なさや、ロードマップに関する詳細な情報についてなど見えない部分が多いので、仮想通貨投資家の中でも警戒する事例があります。
次は、1024倍の価値上昇という点です。仮想通貨RADIANを仮想通貨投資家が担保として預かるとした場合に、同プロジェクトが上場したのち事業として確実に成功させる保証がないので、リスクとしての側面があります。また、MINAコインのマイニング作業についても、マイニングの実績などについての詳細な情報が公開されていないので、判断が難しい部分といえます。そして、価値を1024倍にする為には、全ての工程を1度も失敗せずに行う、確実性が必要となります。しかし、投資において確実性を保証することは不可能ですので、仮想通貨RADIANの1024倍については冷静に注視する必要があります。
仮想通貨投資初心者はメジャー仮想通貨による取引
ここまで仮想通貨RADIANについて紹介していきましたが、仮想通貨投資家によって意見が分かれているプロジェクトです。開発元はコインサークルという海外のチームですが、国内では別の紹介者によるICOセールなどが行われている為、元の情報については公式サイトの英語表記で確認する必要があります。また、6月25日から国内でICOセールが行われていますが、仮想通貨初心者が購入するにはハイリスクな案件ともいえます。なぜなら、仮想通貨取引所による取引ではないので、購入後に仮想通貨が上場するかどうかについて保証がありません。
また、仮想通貨初心者ですと、ICO案件の価値について見極めるためのスキル不足などもあり、冷静に情報を取捨選択することが難しいでしょう。ですので、仮想通貨初心者はメジャー仮想通貨のビットコインやイーサリアムといった通貨で取引することがいいでしょう。また、取引所に関しても、まずは国内の取引所を選ぶ方が、日本語表記なので口座開設しやすいですし問い合わせ対応も国内スタッフです。
しかし、仮想通貨初心者の中で、国内の取引所よりもICO案件に興味があるといった場合には、いくつかの点に着目してから検討してみましょう。まず、ICO案件は規制がないので、仮想通貨が実際に開発されていて上場も視野に入れているプロジェクトから、資金調達だけが目的のプロジェクトもあります。
ですので、後者のプロジェクトに投資しないよう、開発元の企業やチームについて基本情報を調べておきます。基本的に仮想通貨の開発が行われていれば、公式サイトがありますし開発チームの素性も公開していることがほとんどです。しかし、そうでない場合には、開発元の情報が一切ないといった可能性もあります。ですので、ICO案件に投資する場合は、事前に様々な情報を整理しておきましょう。