2018年も上半期が過ぎようとしていますが、仮想通貨市場は変化を続けながら成長を続けています。最近では、仮想通貨プラスアルファの機能や考え方を付けたプロジェクトが注目されています。いわゆる、高付加価値を付けた仮想通貨とも呼ぶことができますが、特に企業が仮想通貨を用いたプロジェクトを進めている点に期待ができます。
今回紹介するのは、エネルギー分野と仮想通貨を組み合わせたプロジェクト、仮想通貨WePowerについて概要や特徴を紹介していきます。国内の仮想通貨取引所では、メジャー仮想通貨のみしか取引できませんが、世界を見てみると電力・ガスなどエネルギーに関連したプラットフォームに、仮想通貨を用いるプロジェクトが進行しています。
エネルギーを仮想通貨WePowerで取引するという、画期的な発想のもと既に上場している当通貨について詳しく解説するので、エネルギーに関心のある方は要注目ですよ。
仮想通貨WePowerの概要
仮想通貨WePowerは、2018年2月に公開された新しい仮想通貨の1つで、通貨単位はWPRと定められています。通貨発行上限枚数は、745,248,183WPRとなっておりビットコインよりも、発行枚数が多いことが分かります。また、ERC20トークン、つまりイーサリアムブロックチェーンをベースに開発された仮想通貨なので、スマートコントラクトを使ったサービスが特徴的です。
開発については、エストニア政府と同国内の大手エネルギー系企業Eleringと事業提携を結んでいるので、既に事業基盤を整えています。では、これだけの事業を進める目的についてですが、仮想通貨WePowerを使って再生可能エネルギーのプラットフォームを普及させようとしています。ただ、再生可能エネルギーのプラットフォームと聞いても、分かりにくいと感じるでしょう。
例えば、ある企業が太陽光発電事業を立ち上げようと考えた時に、資金調達が必要となります。しかし、再生可能エネルギーに関しては、まだ新興市場ということもあり資金調達が難航する場合もあるので、仮想通貨WePowerを通じて投資家から資金を調達できるようになれば、エネルギー事業の活性化に繋がります。
これを、開発チームは目標として掲げています。また、事業者のみに利点があるだけでなく、投資家は購入したトークンをたとえば電力の権利を得たと同じ扱いになるので、仮想通貨WePower上で得たトークンをエネルギーとして活用することができます。ただ、こちらに関しては、2018年時点で日本ではエネルギー供給までのサービスは未展開です。
このように、再生可能エネルギー事業を活発化させる為の、プラットフォームとして仮想通貨WePowerが開発されているということです。また、ICOは既に完了しており、2018年7月時点でバイナンスによる取引されています。
仮想通貨WePowerの特徴
続いては、仮想通貨WePowerの特徴について分かりやすく説明します。最初に紹介するのは、前述でも触れた事業者の資金調達としての機能です。元々IPOやICOなど企業が資金調達する方法はありましたが、審査が厳しかったり、ICOは信頼性という点で課題が残されていたりということもあり、仮想通貨WePowerによる再生可能エネルギー事業に特化した資金調達システムは画期的です。
次の特徴は、エストニア政府がバックアップしているという点です。一般的に仮想通貨プロジェクトに政府が協力するという事例は極めて珍しく、仮想通貨WePowerが独自性を持っているといえます。また、今後の上昇要因としても考える事ができ、民間企業によるバックアップではなくエストニア政府による仮想通貨プロジェクトへの支援は期待がもてます。
また、政府と協力しているという事は、少なくともエストニアのインフラ環境が仮想通貨WePowerベースによるシステムへと切り替わる可能性と、考えられ長期的に見るとヨーロッパでも普及することが期待できます。ですので、仮想通貨WePowerは通貨としての価値だけでなく、インフラと人々を繋ぐ重要な役割を担うプロジェクトといえます。
続いては、仮想通貨投資家にとってのメリットで、仮想通貨WePower上で発行されたエネルギー系事業のトークンを購入すると、スマートコントラクトによる契約システムにより実際に電力やガスも購入・利用できるようになります。ですので、例えば電力会社が仮想通貨WePowerを通じて、独自トークンを発行したとします。この時に、利用者は企業の発行したトークンを1単位で購入すると、1kwh分の電力を購入・契約できます。ですので、仮想通貨WePowerベースの契約では、直接エネルギーの売買ができるので、購入コストは下がることが期待されていますし、再生可能エネルギーがより身近になるでしょう。
次の特徴は、先程のエネルギーの購入と関連がある、エネルギーの自由な売買です。仮想通貨WePowerプロジェクトの大きな柱ともいえる、プロットフォーム上で再生可能エネルギーを自由に売買できるシステムは、将来的な価値上昇にも繋がります。
具体的には、まずエネルギー会社が生産したエネルギーを、仮想通貨WePowerプラットフォーム上で発行した独自トークンを使って利用者へ販売します。利用者は、そのエネルギートークンを購入すると、スマートコントラクト機能を通じて自動契約され、購入分のエネルギー利用権を得る事ができます。また、独自トークンの販売価格については、法定通貨もしくは他の仮想通貨で受け取ることができます。ですので、法定通貨であれば事業者はスムーズに事業資金へと、回すことができるシステムとなっています。
それだけでなく、仮想通貨WePowerのプラットフォーム上であれば、独自トークンを他のユーザーに向けて売買することも可能な自由市場の土台作りも行っています。さらに、仮想通貨WePowerを保有しているユーザーは、同プラットフォーム上で発行された独自トークンの優先的な購入権利を得る事が出来る特徴もあります。事業者側も、発行したトークンの0,9%分を、仮想通貨WePowerを保有しているユーザーに分配するシステムとなっており、流動性を高める方法についても考慮しています。
仮想通貨WePowerの将来性
仮想通貨WePowerの将来性についてですが、日本やアジア圏には馴染みの薄い仮想通貨です。しかし、エストニア政府公認であること・電力会社との事業提携済み・再生可能エネルギーのインフラ整備を目指す取り組みは、将来性に充分期待できる材料が揃っています。
また、まだまだブルーオーシャンといえる、再生可能エネルギーを仮想通貨WePowerプラットフォームとして、仮想通貨と連動させるシステム作りは画期的ですし、今までになかった通貨でしょう。
2018年7月時点では時価総額ランキング300位台と低めですが、これは上場して間もないという理由もあるでしょう。また、価格は1WPR=5円と安いですが、知名度や今後の利用者増加によって上昇基調へと繋がるかポイントとなります。
仮想通貨WePowerの購入方法
仮想通貨WePowerを購入するためには、現在上場している仮想通貨取引所バイナンスで取引する必要があります。従って、まずは国内の仮想通貨取引所でビットコインやイーサリアムなどを購入し、それからバイナンスで口座開設し、ビットコインなどを使って仮想通貨WePowerを購入するようにしましょう。