何を根拠に仮想通貨投資の割安・割高の判断を行なえばいいのか分からない人は多いと思います。「株のような割安・割高の投資指標が仮想通貨にもあったら便利だな」と感じているかもしれません。

「どれに投資すれば割高か割安か判断して良いのか分からない…」
「株のような割安・割高の投資指標がこれにもあるの?」
「どのようにして、割高より割安だと感じられる仮想通貨を見つければいいの?」

上記のような方に向けて記事を書いています。割安感・割高感は、仮想通貨と株は似ている投資方法のようで全く異なる割安感・割高感があります。この記事では仮想通貨投資で使える割高より割安な通貨の見つけ方をご紹介します。

仮想通貨では割安・割高を判断する投資指標はない

株には割安のか割高なのかを計る指標がありますが、仮想通貨には割安なのか割高なのかを計る指標がありません。株の場合、「会社が稼いだ利益」が割高より割安の指標になります。具体的に何が割安・割高の指標なのかといえば、株価収益率、株価純資産倍率、自己資本当期純利益率などのことです。これらの割高・割安の指標は会社が投資家のお金を使って、いくら儲けたのかを発表しています。投資家はこの割安・割高の指標をもとに現在の企業株価は割安なのか、割高なのかを判断します。

一方で、仮想通貨には、株のような割安・割高を判断する指標はありません。なぜなら、会社のように利益を追求しているわけではないからです。

たとえば会社は株主のために「利益」を追求しています。会社の業績が上がれば、その会社に期待する人々が割安と判断し投資してくれるので、会社の株価も上がります。会社の株価が上がれば、投資家は割高ではなく、割安だと判断したその会社の株を売ることで、キャピタルゲインを得られます。また会社の業績が良ければ、配当が出ますので、インカムゲインを得ることもできます。

割安な仮想通貨を見つけるポイント

仮想通貨は割安・割高で利益を追求していません。求めているものは「便利さ」のため割高でも投資をします。たとえば、ビットコインは銀行や政府などの信頼できる第三者が存在しない、参加者同士で直接取引が可能な支払システムを作ることを目的に開発されました。

ビットコインは政府などの第三者に管理されていません。そのため、ビットコインが普及すれば世界中でビットコイン決済ができることになります。もし、そうなれば円、ドル、ユーロなどの法定通貨は必要ないですよね。また銀行を仲介しないで取引を行なえるので、送金手数料を安くできます。つまり、ビットコインは人々の生活に役立つ「便利さ」を求めています。だから指標が存在しません。そもそも仮想通貨は割安な投資対象として開発されているわけではないので割高でも構わないのです。

割安・割高の指標はありませんが、割安なコインを見つけるポイントはあります。下記に割安なコインを見つけるポイントをまとめましたのでご覧ください。

●便利な仕組みを提供できるか
●取引所へ上場できるか
●コインや発行者の知名度(+インフルエンサーの発言があるか)

割安で将来性のある仮想通貨に投資

投資指標がない仮想通貨投資で判断するポイントとは?割安・割高を見極めるために一番大事なのは、便利な仕組みを提供できる割安なコインに投資することです。仮想通貨は、会社のように利益ではなく、便利な仕組みを人々に提供することを目指しています。そのため、実用性のないコインは人々に受け入れられないので、割高となり価値が上がることはありません。人々に役立つ仕組みを提供できるコインこそ、割安で実用性や将来性のあるものと言えます。

たとえばビットコインは、世界中のどこでも使えるコインを目指しています。現在のところ、私たちが海外に行くとき、現地のコインが必要ですよね。アメリカに行けば、ドル紙幣を使って買い物をします。日本紙幣しか持っていなければ、ドル紙幣に交換する必要があります。でも、もし世界中のどこでも使える共通のコインがあるとしたら割安で便利そうですよね。

そこでビットコインが提供するのは、国や政府などに管理されないコインを発行する仕組みです。ビットコインはブロックチェーンを利用することで、誰にも管理されない仕組みを提供しました。このアイディアに賛同した人々増えることによって、ビットコインの価値が上昇します。つまり、便利な仕組みを提供できるコインが値上がりします。

ICOで購入する仮想通貨は割高・割安を見定める

上場前の仮想通貨は割安か割高どちらかといえば割安です。ICOで購入したコインが取引所に上場できれば、価格はいっきに跳ね上がり割安になります。上場したことにより、投資家たちからの割安感が高まるからです。そのため、上場できる割安なコインを見つけることが大事です。

たとえば、イーサリアムは割安か割高どちらなのかといえば、ICOで資金調達に成功し上場もできた割安なコインです。イーサリアムは「スマートコントラクト」を開発したことで注目を浴びていました。スマートコントラクトは取引記録と一緒に契約内容もプロックチェーン上に保存し、かつ契約内容を自動で執行するシステムです。この技術力に共感した人々がたくさんいたため、プレセールにも関わらず割安で買われ、価格は16倍まで跳ね上がりました。上場後もイーサリアムの人気は止まること無く進み、今では時価総額が第2位です。

しかし、ICOは誰でも資金調達が行なえるため、詐欺案件が増えてしまいました。そのため、ICOに参加する際は、ホワイトペーパーをよく読み割安・割高を見極め、実現可能なプロジェクトであるのか見定めてください。

仮想通貨の割高・割安は発行者の知名度+インフルエンサーの発言が影響大

通貨や発行者の知名度やインフルエンサーの発言も、価格に割安感を及す重要な要素です。有名な人が開発すれば、知名度はすぐに広がり割安感を感じそうですよね。仮想通貨は多くの人々に使用されることで価値が上がるため、知名度が上がれば価格も上がりやすく割高感ではなく割安感となります。

たとえば、割安感を得たトロンというアルトコインはTwitterのフォロワーが40万人もいるジャスティン・サン氏によって開発されました。サン氏はTwitter上で知名度と信頼を獲得していたため、彼がトロンを開発したと宣伝すれば、トロンの知名度はいっきに拡散し、割安感を得て価格が上昇しました。2018年7月時点では、トロンは時価総額が第11位の人気仮想通貨です。

またインフルエンサーの発言も割高・割安には大きな影響を及します。たとえば仮想通貨業界で有名なインフルエンサーはジョン・マカフィー氏です。マカフィー氏がツイートした通貨では、割安感を得、価格がたびたび高騰しています。また最近では、マカフィー氏が「ICO推薦者は逮捕されるべき」とツイートした直後に、毒殺されかける事件が起こりました。恐ろしいことが起こりましたが、それだけ多くの人々に割高・割安感の影響を与えている証拠と言えます。

以上までが、割安・割高な仮想通貨を見つける方法の解説でした。仮想通貨は株とは異なります。会社は投資家のお金を使い、利益を追求するためにサービスを提供します。このような仕組みのため、投資家のお金を使っていくら稼ぐことができたのか自己資本当期純利益率などの割安の指標から判断することができました。一方で仮想通貨は、利益を追求していません。便利な仕組みを提供しています。そのため、割安の指標がありませんでした。

ではどのようにして、割安な通貨を見つけるのか。ポイントは3つです。

①便利な仕組みを提供できるか
②取引所へ上場できるか
③通貨や発行者の知名度(+インフルエンサーの発言があるか)があるか

です。割高・割安感をまとめると、多くの人々が「便利だ」と感じ、Twitterなどで幅広く宣伝された仮想通貨が割安感を得て値上がりしやすいでしょう。また未上場な仮想通貨であれば、更に割安感を得て値上がりする振り幅はさらに大きくなります。