仮想通貨市場を取り巻く環境や状況について、2018年下半期に入り変化が明確になったことが分かります。その変化とは、ICO案件から発行された仮想通貨の事例が増えたことと、仮想通貨取引所がICO案件を活用して独自トークンを発行している事例などを指します。
2017年に仮想通貨取引を始めた方からすると、仮想通貨プロジェクトの在り方が大きく変化していることに気付いているでしょう。ただ、最近仮想通貨取引を始めた初心者の方は、独自トークンについての変化を知らない場合がほとんどですので、少しずつ市場全体の流れについて知ることが大切です。
また、仮想通貨取引所が発行している独自トークンや、付随するプロジェクトに関して注目を集めているものといえば、仮想通貨QASHも含まれます。そこで今回は、仮想通貨QASHの基本情報や特徴、開発元であり仮想通貨取引所も運営しているQUIOINE社についても紹介していきます。
仮想通貨は、決済や送金手段としての役割から、様々なプラットフォームやプロジェクトに活用されるようになり、複雑化しています。初心者は仮想通貨QASHから、独自トークンの役割について理解していきましょう。
QUIOINEとは仮想通貨取引所も運営している
仮想通貨QASHの紹介の前に、開発元であるQUIOINE社を紹介します。QUIOINE社は東京に本社を置く日本企業です。CEOは、元ソフトバンクグループの投資マネジメントも務めた経験がある、栢森 加里矢氏で、他にも共同創業者に金融関係のプロが集まっています。
現在は日本に本社を置いていますが、元々は2014年11月にシンガポールで設立した企業で、2016年3月に国内に移転しました。したがって、国内のサービスに限らず、アジア圏という広いエリアでサービス提供を行っています。
QUIOINE社は、ブロックチェーン技術を用いて金融分野を専門に事業を手掛けており、後述で紹介する仮想通貨QASHや仮想通貨取引所のQUOINEX、そしてプラットフォームの開発まで仮想通貨関連の様々なサービスを提供しています。
また、2016年3月に国内へ本社を移転した後に、仮想通貨取引所のQUOINEXは改正資金決済法による金融庁の審査が入りましたが、認可済み仮想通貨交換業者として正式に運営しています。従って、QUIOINE社も仮想通貨取引所のQUOINEXも信頼性が高いといえるでしょう。
次にQUIOINE社が運営している、仮想通貨取引所QUOINEXについて簡単に説明します。仮想通貨取引所QUOINEXを知ることで、後述の仮想通貨QASHとの関連性や、プロジェクトの意味が理解しやすくなるので要注目です。
仮想通貨取引所QUOINEXは、QUIOINE社が運営している仮想通貨取引所で、大きな特徴として法定通貨の取り扱いが多く通貨ペアも豊富という点が挙げられます。また、独自トークンのQASHも同取引所でのみ購入することができる点も注目です。
取り扱い仮想通貨は、ビットコイン・イーサリアム・ビットコインキャッシュ・リップル・QASH(キャッシュ)の5種類です。仮想通貨だけで見た場合は、取り扱い通貨が少ないですが、法定津塚の取り扱いが、日本円・アメリカドル・ユーロ・オーストラリアドル・シンガポールドル・香港ドル・人民元・インドネシアルピア・フィリピンペソと9種類あります。為替取引でも、一般的にポートフォリオに組み込まない、法定通貨も取り扱っており独自サービスを展開していることが、ここからも理解できるでしょう。
仮想通貨QASH(キャッシュ)の概要
続いてQUIOINE社が開発・発行している仮想通貨QASHについて紹介します。仮想通貨QASHは、2017年11月に仮想通貨取引所QUOINEXで上場した、独自トークンとなります。通貨単位も名称と同じくQASHとなっており、通貨発行上限枚数は1,000,000,000 QASHです。
独自トークンですが、仮想通貨イーサリアムをベースとしているので、イーサリアムとの連携も可能となっています。また、ERC20規格で開発されており、国内の新興仮想通貨の多くも、イーサリアムベースのERC20規格で開発されています。つまり、それだけ仮想通貨イーサリアムの汎用性が高いことを示していますし、同時に仮想通貨QASHの汎用性も高いといえます。
開発の経緯については、ICO案件から資金調達を行いプロジェクトも進めていました。また、金融庁に認可された仮想通貨取引所QUOINEXから、発行された仮想通貨という事例は世界初でしたので、多くの注目を集めました。また、仮想通貨QASHのICO案件の資金調達についても、当時注目が集まっており3日間で目標資金に到達したことから、多くの仮想通貨投資家が同プロジェクトについて期待を寄せていたことが分かります。
仮想通貨QASH(キャッシュ)の特徴
次は仮想通貨QASH(キャッシュ)の特徴について紹介していきます。1つ目の特徴は、QUIOINE社が開発している別のプロジェクトである「リキッドプラットフォーム」内でも、流通される仮想通貨である点です。リキッドプラットフォームとは、仮想通貨取引所が抱えている流動性についての課題を解決する為に、開発が進んでいるプロジェクトです。
現在の仮想通貨取引所は、QUOINEXを含めて全て別々の市場を形成しており、連動性がないことが課題として考えられています。例えば、株式投資の場合、日本国内の株式投資に関する取引は、全て東京証券取引所内で行われています。従って、様々な銘柄の流動性が平均的に高く、安定した市場を保っています。
しかし、仮想通貨取引所の場合、国内の仮想通貨取引所で見ても全て別々の市場を形成しているため、ビットコインもそれぞれの取引所によって出来高と価格に違いがあります。従って、ユーザーから見ると、仮想通貨取引所によって、価格に大きな違いがあると分析が難しいですし、別々に市場があるため出来高も分散されて少なくなります。
こうした問題を解決するため、QUIOINE社は世界中で運営されている、仮想通貨取引所の通貨同士を繋ぐハブのような役割を目指して開発が進んでいます。そして、仮想通貨QASHは、リキッドプラットフォーム内のシステムを利用する際にも活用されます。従って、仮想通貨QASHも注目されているのです。
2つ目の特徴は、仮想通貨QASHが持つ機能の1つである、クロスカレンシー換算エンジンです。このシステムは、仮想通貨QASHの将来性を判断する上でも重要なので、覚えておきましょう。クロスカレンシー換算エンジンは、前述で紹介した別々の取引所で取引されている仮想通貨を、瞬時・自動的に換算する機能をもったエンジンです。つまり、この機能があることで、リキッドプラットフォームが目指す、全ての仮想通貨及び市場が1つになることが可能といえます。
仮想通貨QASH(キャッシュ)の将来性と取り扱い取引所
仮想通貨QASH(キャッシュ)についてですが、ICO案件で発行されていた時から注目されており、さらにリキッドプラットフォームとの連携も考えられているので、将来性に期待できます。また、希少性という点でもメリットがあり、国内の場合仮想通貨取引所QUOINEX独自トークンとして、発行・流通しているため、必然的に仮想通貨QASHを先に購入しておこうという心理も働きやすいです。従って、市場の流通性から見ても、仮想通貨QASHの将来性に期待できます。
また、取り扱い取引所は、国内ではQUIONEX仮想通貨取引所のみとなります。海外の場合は、仮想通貨取引所Huobiや仮想通貨取引所Bitfinexなどがあげられます。国内で仮想通貨QASHを購入できるので、現時点では仮想通貨取引所QUOINEXで取引することがおすすめです。