仮想通貨の市場規模は年々上昇し、今年1月で90兆円を超えたといわれています。現在は
様々な国の規制やハッキングなどの影響から約50兆円とかなり下落してしまっています。しかしこの時価総額50兆円というのは、残念なことに日本企業は存在しません。したがってアメリカや中国などの企業から探してみると、現在50兆円前後の企業はJPモルガン・チェースの42.6兆円、中国工商銀行の45.1兆円、アリババの54.9兆円などがあります。

さらに今回は金などの金融商品や円やドルなどの法定通貨や世界の株式市場の時価総額を説明していきます。

仮想通貨の時価総額とベスト3

仮想通貨の時価総額は冒頭でも書いたように約50兆円ほどです。そのうち半分近くをしめているのが、ビットコインとイーサリアム、そしてリップルの時価総額ベスト3です。

・ビットコイン ブロックチェーンという技術を世の中に広めるきっかけになったものです。多くの仮想通貨はビットコインをベースとして作成されています。発行枚数が約2100万枚と極めて少ないこともあり、デジタルゴールドとも言われています。

・イーサリアム アルトコイン(ビットコイン以外のコイン)の代表格ともいえる仮想通貨です。ビットコインの弱点であるブロック生成スピードを改善し、ブロックチェーン上で契約を結ぶことができる、スマートコントラクトを実装していることでも有名です。さらに一つのウォレットでまとめて保管できる機能やDappsなどの技術も兼ね備えていることから、「世界のコンピューター」という別名もあります。

・リップル Googleが出資していることや世界でも有数のメガバンクの一つである三菱UFJ銀行がリップルネットワークに参加したことから昨年400倍に価格が急騰したことでも知られています。三菱UFJ銀行だけではなく、国立銀行や世界でも有名な銀行がリップルネットワークに所属しています。リップルは主にこれまで、非常に時間がかかるだけではなく、とても割高だった送金手数料の改善を図るために作られたものです。以上のことからリップルはブリッジ通貨といわれています。

法定通貨と金、仮想通貨の時価総額ランキング

世界には多くの国があり、国と共に通貨があります。主軸といわれている通貨は、米ドル、円、ユーロ、そして、中国元です。では仮想通貨を含めると、どのようなランキングになるのでしょうか。

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表を見ての通りアメリカドルとユーロが図抜けていることがわかります。次に中国元、そして日本円となっています、ビットコインの14兆円というは、ルーブルやポンドより時価総額が高いというのには、驚かれた人もいるのではないでしょうか。ビットコインの上昇の仕方によっては、ルピーより上にいく可能性もあります。

ちなみに時価総額ランキングで2位のイーサラムは5兆円ほどで、トルコリラより上となっています。さらにランキング3位のリップルは約2兆円で、スウェーデン・クローナや南アフリカランドより時価総額は高くなっています。そして銀の時価総額は1.5兆円となっています。

このように時価総額の高い仮想通貨は、すでに様々な国の法定通貨より高い時価総額になっています。すでにイーサリアムやリップルは銀の時価総額を上回っています。さすがにビットコインが時価総額で日本円や中国元を追い抜く、というのは確率的に低いでしょう。しかし『まさか』ということも、全くないとは言い切れません。

世界の株式市場と仮想通貨市場の時価総額ランキング

主要国の株式市場と仮想通貨市場の時価総額を比較してみます。


全世界の株式時価総額は8,000兆円以上といわれています。上位2つをアメリカが独占をしていて、「アメリカがくしゃみをすれば日本は風邪をひく」という言葉がありますが、まさしく、アメリカ市場が世界の株式市場に大きな影響を与えていることが分かるのではないでしょうか。日本の取引所がベスト3に食い込んでいることを考えればかなり善戦しているのではないでしょうか。

では仮想通貨市場はどの位置なのか、というと今年の初めで約90兆円だったので台湾証券取引所が約100兆円で同等くらいでした。現在は50兆円前後とランキング外ですが、まだまだ伸びしろのある分野だと考えることもできるでしょう。

日本の有名な企業の時価総額と仮想通貨の時価総額との比較

全世界で最も時価総額の高い企業は現在アップルで約91兆円となっています。ビットコインの時価総額が約14兆円なので6倍以上の差があります。では14兆円前後だとどのような企業があるのでしょうか。今回は馴染みのある日本企業だけで比較していきます。

日本で時価総額10兆円を超えている企業は3つしかありません。驚くべきことにビットコインの時価総額はNTTドコモや三菱UFJ銀行ということになっています。さらに時価総額約5兆円のイーサリアムは時価総額約4兆4,670億円の日産自動車や4兆8,570億円のみずほフィナンシャルグループを上待っています。

仮に時価総額約14兆円のビットコインと約5兆円イーサリアム、そして約2兆円のリップルを合計すると、日本で一番時価総額が高いトヨタ自動車に肉迫するまでになります。

2018年以降の仮想通貨の時価総額の変化予測

昨年から今年の頭にかけて、仮想通貨は大きく時価総額が上昇し、「仮想通貨はバブル」と一部の人がいっていました。そしてほぼ全ての仮想通貨は昨年よりも半分以上価格を下げ、時価総額でも90兆円から50兆円と大幅に減少し「バブル崩壊した」と口々に言っている人も多かったと記憶しています。ただ仮想通貨市場はまだ50兆円前後でしかなく、株式市場や金の時価総額と比べてもまだまだ発展途上だというのが分かります。

現在の下落は、昨年大きく価格が急上昇し過ぎたための、調節だと考えることができます。では何がきっかけで仮想通貨は再び上昇をするのか、というのは中々難しいのですが、考えられるものでいうのならば、中国やインドなどの仮想通貨に厳しい規制を敷いているところの規制緩和やビットコインETFの承認などがあげることができます。

中国やインドの規制緩和やビットコインETFが仮に承認されたら、ビットコインは当然のこととして、仮想通貨全般が大きく上昇するのは間違いないといわれています。最後に仮想通貨ヘッジファンドのパンテラキャピタルのダン・モアヘッドのCEOは「今後10年以内に仮想通貨市場が40兆ドルに達する可能性がある」と答えています。