「RADIAN(ラディアン/単位:RADIAN)」はアメリカ発で、2018年6月25日からプライベートセールが始まった「証券型仮想通貨」です。「1対多」で複数の仮想通貨プロジェクト等に分散投資して「リスクの分散」を図るという特徴を持っています。

ウォール街から生まれた「証券型仮想通貨」

RADIAN(ラディアン)とは、数学の「三角関数」で円の角度を表す単位です。仮想通貨ですが、それ自体には「ゲームアイテムのマーケットプレイスを構築する」とか「人工知能の研究開発費用を得る」といった具体的なICOの目的がありません。そのようにある事業に直接お金を供給するのが目的ではなく、さまざまな事業を行っている企業や団体の中から選んで投資し、配当を得るという形をとります。

たとえばソニーのスマホが好きでも、「新しいスマホの開発に使ってください」と指定してソニー株を買うことはできません。ソニー株を買ったら、そのお金は新型のスマホの開発以外に、8Kテレビ量産モデル、新型ゲーム機、次世代半導体素子の研究・開発や新作映画の製作費用に使われるかもしれません。投資家から得た資金の使い途はソニーの経営陣に任され、企業全体の決算に基づいて配当を受けられます。ソニーの株を買ってソニーに投資するとは、そういうことです。

一方、仮想通貨のホワイトペーパーではたいてい、「ゲームアイテムのマーケットプレイスを構築する」というように、ICOで投資家から得る資金の使い途が明確です。その事業がいかに有望か、当方は技術的に、人材的に、事業環境的にいかに有利か、どんなリスクがあるかなどを細かく書いてあるものもあり、そのほうが仮想通貨メディアや投資家の評判もいいようです。もし、ホワイトペーパーにICOで得た資金の使い途が「○○社に投資予定」と投資先の企業や団体の名前だけ書いてあったり、あるいは「ゲーム開発を行う企業から選んで投資を行う」とだけ書いてあったら当惑する人がいるかもしれません。

しかし、発想の転換が必要かもしれませんが「いいか、悪いか」という問題ではありません。資金の使い途が、「こんな事業に使う」と限定される仮想通貨も、「○○社に投資する予定」「ゲーム開発を行う企業から選んで投資する」という仮想通貨も、両方あっていいはずです。金子みすゞの詩ではありませんが「みんなちがって、みんないい」のです。
RADIANはその後者のほうの仮想通貨を目指しています。投資家に配当が支払われ、仮想通貨取引所で値がついて売買される予定ですが、ICOで調達した資金を使って企業や他の仮想通貨への投資は行っても、この分野に絞って資金を使うというはっきりした方針は示されていません。そのことからRADIANは自ら「証券型コイン(証券型仮想通貨)」と名乗っています。そのホワイトペーパーはたった2ページだけです。

投資信託(ファンド)という金融商品(証券)があります。そこが出すレポートを見れば投資先の企業名が書いてありますが、たとえば「抗がん剤の開発」のような具体的なプロジェクトまでは書いてありません。できるのは、抗がん剤の開発に熱心な製薬関連企業の株式を集めて投資信託商品(証券化商品)をつくることですが、資金は抗がん剤ではなく心臓病薬の開発に流れるかもしれません。それでも投資家は「新しい抗がん剤を開発」というニュースで株価が上がり、その投資信託で利益を得られることを期待します。RADIANがやろうとしているのは、投資信託のそれに近いことです。

仮想通貨としての国籍はアメリカで、開発・運営する「コインサークル」(企業名)は自ら証券業務を手がけ、ウォール街出身の人物が何人もいます。アメリカでは投資信託など新しい金融商品を開発すればSEC(証券取引委員会)の許可を受ける必要がありますが、RADIANはすでにその許可条件を満たしているといいます。言ってみればRADIANは、ウォール街から生まれた仮想通貨です。

投資家を喜ばせるウォール街仕込みの手法

ウォール街は世界最大の証券市場です。長い歴史の中で証券マンは「どうすれば投資家は証券投資でもうけられるか?」を徹底的に追求し、実践してきました。その一方で証券マンは「どうすれば投資家は喜んで株を買ってくれるか?」「どうすれば株価は値崩れを起こさず安定するか?」という対策を株式を発行する企業にアドバイスしてきました。たとえば「配当をより多く出す」は基本ですが、「自社株消却」も重要な手段です。すでに発行している自社株をマーケットから買い戻して(自社株買い)、二度と出回らないように〃消す〃(自社株消却)方法です。自社株消却によって需要と供給のうちの供給の部分が減りますから、経済の法則では価格(株価)は上がり、保有する投資家は喜びます。

仮想通貨では「バーン(焼却)」が自社株消却に相当しますから、トークンの市場価値を高めるために積極的にそれを行うことが予想されます。RADIANは優れた投資先を選び、リターンを得て配当を増やすだけでなく、そうした投資家を喜ばせる、ウォール街仕込みの「対策」を駆使できます。

投資先、提携先の9つの仮想通貨が支える

証券型の仮想通貨は今までもありましたが、どれも投資先は1つだけでした。ところがRADIANは、投資先、提携先として関係がある仮想通貨が9つもあります。証券型でそんな「1対多」の仮想通貨は今まで他に例がなく世界で初めてです。現在、RADIANと交換ができる仮想通貨は「トラベルトークン(VOY)」「ユニコインゴールド(UKG)」「オーキッド(ORD)」「MINA」があります。トラベルトークンはブロックチェーン技術で「パスポートのいらない海外旅行」を目指しています。アメリカン、デルタ、ユナイテッド、ルフトハンザ、ヴァージン、英国航空など世界の大手航空会社と提携し、そのマイレージとの交換が可能です。ユニコインゴールドは成長が期待されるeスポーツをサポートし、すでに上場済みです。オーキッドは匿名性を売り物に「イーサリアムを超える」とも言われ、三大ベンチャーキャピタルなどから日本円で約600億円の巨額の資金を集めました。MINAはマイニングに特化した証券型コインでコインサークルのメンバーも関わっています。マイニング報酬は比較的安定した収益源です。

RADIANは、RADIANを購入→RADIANを担保(担保率25%)にするレバレッジで大物投資家から法定通貨を調達→MINAを購入しマイニングを実施→価値が上がったMINAのマイニング報酬を得る→RADIANを購入という資金の回転を10回繰り返したら価値が1,024倍になるというカラクリを宣伝していて、「1,024倍トークン」という異名までつけられています。

なお、コインサークルCEOのエリック・ミラー(Eric Miller)氏はスマホ向けの写真共有アプリ「スナップチャット」の元技術担当役員で、同社株を手放して億万長者になり、映画会社ソニー・ピクチャーズの役員としてCG分野を管轄しています。映画「スパイダーマン」のその代表作です。メガネ型の拡張現実ウェアラブルPC「スマートグラス」の開発者としても知られています。

CEOの知名度とリスク分散が評価ポイント

証券型で「1対多」でリスク分散をさせつ仮想通貨「RADIAN」RADIAN(ラディアン)は、最低購入単位が1ETH、0.1BTCのプライベートセールが2018年6月25日から始まりました。ICOの交換レートは1,916万6,667米ドル分まで1RADIAN=0.37米ドルから始まり、以後1,916万6,667米ドルごとに1RADIAN=0.50米ドル、0.64米ドル、0.94米ドル、1.50米ドル、1.87米ドルとレートが上昇し、総額1億1,500万米ドル(約126億5,000万円)分を売り切れば終了するというスケジュールです。

このプライベートセールは日本人の「蝶乃舞」(本名は高嶋美里)氏が取りしきっています。名前は夜のお店で働く女性の源氏名のようですが、早稲田の理工の数学科を出て情報商材のプロジェクトなどをやっていたネットビジネス界のちょっとした有名人で、1年半ぶりに帰国して「昔の名前で出ています」。なお、ICOトークンセールや仮想通貨取引所上場の時期、上場先は公表されていません。

RADIANはプロモーションが警戒されるほど派手で、〃理論値〃という「1024倍」はオーバーでツッコミどころは多いとしても、上場したら有望な要素がいくつもあり、〃期待値〃はそれなりにある仮想通貨です。エリック・ミラーCEOがITエンジニア、起業家として知名度があること、コインサークルにヒロ・ナカヤマ氏など証券界、仮想通貨界で実績のあるメンバーが揃っていること、アメリカのSEC(証券取引委員会)の許可条件を満たし日本の金融庁にも受けが良さそうなこと、交換可能トークンが4つ、提携先トークンが9つあり、RADIANを含めてどこかが失敗しても「リスク分散」できること、市場価値を安定させ、高められるウォール街仕込みのノウハウを持っていること、証券型コインなので上場直後から短期資金の流入が見込めることなどが、その理由です。