今この世には、機能していない通貨もあわせると1,600以上もの仮想通貨が存在しているといわれています。その数ある仮想通貨のうち、今回は最近特に注目を集めているTrueUSD(トゥルーユーエスディー)という仮想通貨に関して解説していきます。この記事では、そもそもTrueUSDとはどんな仮想通貨なのか?といった基本的な情報からTrueUSDの特徴、そして将来性までを徹底的に解説していきます。

TrueUSD(トゥルーユーエスディー)ってどんな通貨?TrueUSDの基礎情報

信用性の高い仮想通貨TrueUSD(トゥルーユーエスディー)の将来性TrueUSD(トゥルーユーエスディー)は、最近注目を浴びていますが、BTC (ビットコイン)やETH(イーサリアム)といった有名な通貨に比べるとまだまだマイナーな仮想通貨です。仮想通貨に特別詳しい人以外であれば、そもそもTrueUSDという通貨名すら聞いたことがない人がほとんどでしょう。そこで、まずはTrueUSDとは?といった基礎的な情報から解説していきます。

TrueUSDはアメリカドルとのレートが固定されている、つまり1USD=1TrueUSDのように法定通貨と価値が連動している仮想通貨です。TrueUSDが誕生したのは2018年3月7日ですので、まだ発行されてから歴史が浅い通貨です。通貨単位はTUSD、最大発行枚数は1,199万8508枚であり、2018年6月9日現在ではすでに100%のTrueUSDが流通されています。

上場後すぐに1TUSD=109円の価格がつき、その後仮想通貨市場全体が暴落した際には多少の下降もありました。しかし一時期は110円近くまで上昇し、現在では109円付近で価格が安定しています。やはりドルと連動しているため、他の仮想通貨のように価格が暴落、高騰しないことが特徴的です。

アメリカドルと価格が連動?TrueUSD(トゥルーユーエスディー)の特徴を解説!

TrueUSD(トゥルーユーエスディー)の特徴としてまず挙げられるのが、アメリカドルとレートが連動している点です。一般的な仮想通貨は、アメリカドルや日本円などの法定通貨とは価格がかけ離れています。例えば、一番メジャーな仮想通貨であるBTC (ビットコイン)であれば、1通貨単位あたり100万円を越し、草コインと呼ばれるマイナーコインでは1通貨単位0.01円の通貨も存在し、その差は明らかにかけ離れています。

ビットコインのように価格変動が大きい通貨というのは、投機目的であれば当たった際にかなりの旨味を味わうことができます。実際に、2017年には仮想通貨の利益だけで1億円以上稼いだ「億り人」と呼ばれる人々が数多く誕生しました。しかし、ここまで価格変動が激しければ逆に損をする可能性も大きく、さらには実用面でかなり使いづらいという問題点があります。

そこで、TrueUSDは「ドルを信用の基礎とした価格が安定した通貨」として開発されました。TrueUSDでは米ドルと価格が連動されているため、1TUSD=1USDとなるように作られています。先ほど説明した、価格が1TUSD=約109円で固定されているのはこうした仕組みによって紐づけられています。このように法定通貨通貨と価格が連動している通貨をペッグ通貨といいます。

ペッグ通貨のメリットとしては相場が暴落・高騰など荒れている時も安定しているという点です。そのため実需面でも安心して利用でき、さらに利確や暴落時の避難先に適した通貨という特徴も持っています。

なえTrueUSD(トゥルーユーエスディー)はドルと価格が連動しているの?

TrueUSD(トゥルーユーエスディー)の価格はドルと連動しているため安心して利用でき、仮想通貨市場が荒れた際の退避先としても有効だと説明してきました。しかしここで気になるのが、TrueUSDはどのようにしてアメリカドルとレートが連動しているのか?という点です。

実は、1TUSD=1USDが実現している仕組みはいたってシンプルです。以下の手順によって価格連動が保たれています。まずTrueUSDが欲しいユーザーは信託銀行にドルを預けます。そうするとそのドルと同等のTrueUSDが発行されます。

そしてそのユーザーが保有したTrueUSDを売却すると同等のドルが返却され、TrueUSDは消滅します。こうして一連の流れを説明すると一見ややこしく見えますが、要はブロックチェーン上にはユーザーによって預けられたドルと同等のTrueUSDしか発行されないという仕組みになっているため、1TUSD=1USDというレート連動が実現されています。

このように米ドルと価格が連動している通貨は一見珍しいように思われますが、実はTrueUSDの他にもいくつかこのような仮想通貨が存在しています。具体的には、BitUSDやNubit、USDTが挙げられます。中でもTether社が運営しているUSDTは有名ですが、こうした複数のペッグ通貨と比較した際にTrueUSDにはどのような強みがあるのでしょうか。

TrueUSDの最大の強みは、信用力の高さです。先ほど挙げたBitUSDやNubit、USDTは特定の会社や組織によって運営されています。しかしTrueUSDは、どこか一箇所の組織に運営を依存するのではなく、複数の信託銀行によってその価値が保証されています。

さらにこの仕組みはスマートコントラクトによってシステム化されており、特定の銀行が不正や改ざんを行うことは不可能となっています。NubitやUSDTは破綻や不正発行など良くない噂が流れており信用性にも欠けますが、TrueUSDは他のペッグ通貨に比べて信用や透明性が高いというメリットがあります。

TrueUSD(トゥルーユーエスディー)の上場先は?

複数に信託銀行によって担保されている仮想通貨「TrueUSD」TrueUSD(トゥルーユーエスディー)の特徴や他のペッグ通貨に対する強みを理解できたかと思います。ここではTrueUSDを購入することができる仮想通貨取引所を紹介していきます。まず1つ目が、ニュージーランドの大手仮想通貨取引所である、Cryptopia8(リプトピア)です。上場日は2018年3月22日で、通貨ペアはBTC(ビットコイン)、USDT(テザー)、LTC (ライトコイン)、DOGE (ドージコイン)となっています。

そして2つ目が、世界最大の仮想通貨取引所である、Binance(バイナンス)です。バイナンスには2018年5月22日に上場したばかりです。バイナンスは世界中にユーザーがいるため、バイナンスへの上場がTrueUSDの知名度と流通の増加の恩恵もたらすことは明白です。

3つ目に、OpenLedger(オープンレジャー)という、分散型取引所(DEX)です。OpenLedgerはBitsharesのブロックチェーン上に構築された世界初の分散型取引所で、仮想通貨だけではなく株式や債券、投資信託、法定通貨などあらゆる価値のあるものを個人間で素早く取引可能にする金融プラットフォームを目的としています。

分散型取引所とは聞きなれない言葉ですが、どのような取引所なのでしょうか。従来の仮想通貨取引所は運営者が存在しており、ユーザーの資産などあらゆるものが特定の運営者によって管理されている中央集権的な取引所が主流でした。

しかしこうした取引所は内部不正やハッキングなどのリスクがあります。しかしOpenLedgerは分散型の仮想通貨取引所のため、資産は個人が管理し取引の記録もブロックチェーン上に記録されます。そのため資産が安全に保管され、不透明な取引も無くなります。今後はこうした分散型の仮想通貨取引所が主流となっていくと考えられており、TrueUSDも、こうした安全な取引所で取引きされることにより、その信用性が担保されています。

気になるTrueUSD(トゥルーユーエスディー)の将来性は?

最後に、一番気になるTrueUSD(トゥルーユーエスディー)の将来性について解説していきます。結論からいってしまうと、TrueUSDの将来性は高いです。その理由としては、やはり信用性が担保されていることが挙げられます。上で説明したように、仮想通貨の中には他にもペッグ通貨が多く存在しています。しかしそれらのどれもが特定の管理者によって運営されているため、何か問題があった際に一気に信頼が落ちる危険性があります。

その点、TrueUSDの信用性は複数に信託銀行によって担保されています。そのため、ある特定の信託銀行が破綻したとしても、TrueUSDの価格が暴落したり機能しなくなるといった危険性は極めて低いです。さらに今後ますます提携先の信託銀行が増えていくはずですので、より信頼性は高くなります。

また、TrueUSDの将来性が高いもう一つの理由は、上場先の取引所の規模が大きいこともあげられます。やはり、Binance(バイナンス)を筆頭に、Cryptopia(クリプトピア)など、ユーザー数が多い取引所に上場しているということは、注目度も高まる大きな要因となります。

しかし1点注意しなければならないのは、TrueUSDに投資したからといって莫大な利益を得ることは難しいということです。やはりUSDとレートが連動しているため、短期間で価値が2倍、3倍となるような可能性は極めて低いです。TrueUSDは短期間ではなく、長い目で見たら将来性が高いということですので、その点を意識して投資をしましょう。