2017年末にビットコインが200万円を超える盛り上がりを見せてから、仮想通貨はわれわれの生活へと急速に浸透してきました。そして現在この世には機能していない通貨も合わせると1,600種類以上の仮想通貨が存在しているといわれています。その数ある仮想通貨のうち、Namecoin(ネームコイン)という仮想通貨に関して解説していきます。そもそもNamecoinとはなにか?といった基本的な情報から、Namecoinの特徴、その将来性までを徹底的に解説していきます。
Namecoin(ネームコイン)とは?Namecoinの基本的情報
いくら仮想通貨がわれわれの生活に浸透してきたといっても、BTC(ビットコイン)やETH(イーサリアム)に比べると、Namecoin(ネームコイン)はかなりマイナーな仮想通貨です。名前すら聞いたことがないという方がほとんどではないでしょうか。そこでまずは、Namecoinとは一体どのような仮想通貨なのか?といった基本的な情報を解説していきます。
Namecoinはビットコインをベースにして作られたオープンソースで提供されるアルトコインです。取引開始日は2011年4月18日であり、意外にも仮想通貨の中では古参的存在です。通貨の単位はNMCで表され、発行上限枚数は2,100万NMCです。2018年8月1日現在の流通量は1,407万NMCとなっています。
Namecoinの価格は発行されてから徐々に上昇し、2013年 9月には1NMCあたり約1,300円まで上昇しました。しかし高騰したのも束の間、一気に下落し一時は1NMCあたり約50円にまで下がってしまいます。現在では多少は回復したものの、それでも1NMCあたり約100円付近で落ち着いています。
Namecoin(ネームコイン)は何のために作られたの?Namecoin誕生の背景!
Namecoin(ネームコイン)が作られた最大の目的は『完全に自由なインターネット空間を作る』ことです。現在のインターネットはクライアントサーバー方式を採用しており、これではどうしても中央集権的な体制となってしまいます。インターネットが中央集権的な体制をとっているということは、ハッキングの被害や国家、もしくは巨大企業による検閲を受けるリスクも高くなってしまうということです。
しかし、Namecoinが目指している『完全に自由なインターネット空間』が実現するということは、ブロックチェーン技術によって中央集権的体制から非中央集権的体制へと移り変わるということです。つまり国家や巨大企業からの検閲を防ぐことが可能になり、さらにはハッキングのリスクも最大限抑えることができます。
Namecoinが誕生した背景には、このように脆弱性が高い既存のインターネット空間を変えるという目的があります。現在インターネットは、クライアントサーバー方式もしくはP2P方式のどちらかによって構成されています。そして先ほど述べたように、ほとんどのインターネットはクライアンサーバー方式が採用されておりセキュリティやプライバシーの問題がさんざん指摘されてきました。Namecoinは、こうした課題を解決するために、有効な手段として注目を集めています。
Namecoin(ネームコイン)の特徴を一挙紹介!
ネームコインの誕生背景を理解できたところで、Namecoin(ネームコイン)の特徴を2つ紹介していきます。まず1つ目の特徴は、Namecoinは『通貨以外を目的として作られた最初の仮想通貨』だという点です。通常、仮想通貨はその通貨を普及させることを目的として作られたものが多いです。例えば、仮想通貨の基軸通貨であるBTC(ビットコイン)は、BTCそのものに価値を持っており、いわゆる通貨同様の使い道ができます。しかし、Namecoinは、NMCそれ自体に価値を持たせるのではなく、その機能面を目的として開発されました。
そして、その機能というのが、DNSとよばれるものなのです。DNSとは、Domain Name Serviceの略で、ユーザーが自分の好きなようにドメイン名を決められるという機能です。現在、世界中のインターネット空間に存在するドメインは、アメリカの非営利団体であるICNNが中央的に管理をしています。
つまり、従来であればドメインを取得するためにはICNNNを通す必要があり、登録料も払わなければなりませんでした。しかし、Namecoinでは、ユーザーはNMCを支払うことでサーバー上にドメインを購入することが可能となります。そうすることで中央集権的な管理を受けないP2P型のネットワークが構築され、ICNNを介さない『完全に自由なインターネット空間』が実現するというわけです。
続いて2点目の特徴は、Namecoinではマージマイニングが可能ということです。あまり聴きなれない単語ですが、マージマイニングとはマイニング方法の一種です。わかりやすく説明すると、BTCのマイニングと、Namecoinのマイニングとを同時に行うことができるということです。これはNamecoinがBTCのそれと同じ計算式が組みこまれていることによって可能となっています。
ただ、同時にマインにングを行うとなれば計算速度が遅くなるのではないか、と心配する方もいるかもしれません。しかし、安心してください。同時にマイニングを行ったとしても計算速度が遅くなるようなことはなく、むしろ同時に採掘が可能となるためマイナーにとってはメリットが多い機能だといえるでしょう。
Namecoin(ネームコイン)の将来性は高い?Namecoinの将来性を徹底予測!
今までNamecoin(ネームコイン)に関する基本的な情報や特徴などを解説してきましたが、一番気になる将来性はどうなのでしょうか。結論から述べると、Namecoinの将来性は高いということができます。その理由として、2点説明していきます。
まず1点目が、やはり非中央集権的なインターネット空間は需要があるということです。Namecoinで取得したドメインは外部からの干渉を一切受けない自由なインターネット空間のためハッカーからの攻撃にも強く、内容の不正改ざんなども防ぐことができます。
続いて2点目が、ドメインの価格が民主的に決定されるという点です。従来であれば、ドメインを取得するにはICNNを通さなければならず、無駄な登録料も必要でした。しかし、Namecoinのドメイン価格はドメインに対する需要によって変動が起こります。
つまり、ドメインの価格はその需要を表すバロメーターであるので、適正価格として市場にさらされるわけです。先述したように、Namecoinのドメインは、需要が高くなることが予想されるため、今後、Namecoinそのものの価値も上昇していく可能性が高いといえます。
しかし、懸念材料も一点あります。それは、Namecoinのドメインは、ICNNを介していないため通常のブラウザでは閲覧ができないという点です。これは今後Namecoinが普及するにつれて解決できるとされていますが、メリットだけではないということを理解しておきましょう。
Namecoin(ネームコイン)はどこで買える?Namecoinの取り扱い仮想通貨取引所を紹介!
Namecoin(ネームコイン)の将来性に関して説明したところで、実際に購入することができる仮想通貨取引所を2つ紹介します。残念ながら、Namecoinは今のところ国内の仮想通貨取引所では扱われていません。すべて海外の仮想通貨取引所となるため不安に感じるかもしれませんが、慣れてしまえば難しいことはありません。
まず1つ目は、アメリカの仮想通貨取引所である、Poloniex(ポロニエックス)です。あまり聴きなれないかもしれませんがPoloniexは通貨ペアが多く、流動性が高いといった特徴があります。そして2つ目が、ニュージーランドを拠点として開設された、Cryptopia(クリプトピア)という仮想通貨取引所です。こちらはPoliniexよりも有名で、取り扱い通貨が多いという特徴があります。どちらの取引所も日本語には対応していませんが、操作自体は難しくないため初心者の方にもおすすめです。
今回は、仮想通貨Namecoinの基本的情報から誕生の背景や特徴、そして将来性まで徹底的に解説してきました。Namecoinの将来性は高いといえますが、仮想通貨市場はまだまだ始まったばかりで今後何が起こるかわかりません。事前にしっかりとリサーチし、納得した上で投資を行うようにしましょう。