これから仮想通貨売買を始めたいと取引について検討している方にとって、ハードルとなる部分は売買の仕組みや取引方法、初心者に向いている売買方法なのではないでしょうか。テレビやネットで仮想通貨売買について、よく見かけるようになり手軽に始めやすい感覚になりつつあります。しかし、いざ売買を始めようと考えると、事前に準備することや取引までの流れについて確認する必要があります。
一般的には投資家自身が、これから仮想通貨売買を行う上で必要な準備を進めていきますが、資産運用の経験がない方や仮想通貨について最近知った、といった状況ですと1人で作業を行うのは難しいといえます。
そこで今回は、仮想通貨売買未経験者に向けて、売買の仕組みや売買タイミング、初心者向きの取引方法などについて解説していきます。仮想通貨売買は、株式投資などと比較して始めやすい利点もあるので、身構えずに柔軟に対応するのがポイントです。
仮想通貨の売買タイミングは相場状況によって違う
仮想通貨売買を始める上で、事前に覚えるべきポイントは売買タイミングについて関連する基礎知識を学んでおくことです。仮想通貨売買を始める理由は、人によって様々ですが売買によって得たいものは利益という共通の結果です。従って、利益に繋がる知識を早めに覚えておくほど、実際に仮想通貨売買を始めた際の損失リスクを抑えることが可能です。
そのためにも仮想通貨の売買タイミングについて、基礎から覚えることが大切なのです。仮想通貨売買では、買い注文から入って売り注文で1回の取引を完了させる方法と、売り注文から入って買い注文で1回の取引を完了させる空売りの2種類存在します。ただし、空売りの場合は売買タイミングを見極めることが、買い注文から入る取引よりも難しいため初心者向きとはいえません。
また、空売りを行う為には、仮想通貨売買の中にある信用取引もしくは仮想通貨FXを選ぶ必要があり、どちらも価格変動が現物取引よりも大きい傾向があります。ですので、仮想通貨売買初心者は、売買タイミングを掴むために、現物取引から始めるのが基本です。
売買タイミングを掴むためには、相場の方向性とチャート分析が欠かせません。相場の方向性とは、仮想通貨の価格が上昇、下落。レンジのどの方向に進んでいるかということです。ビットコインの価格が、90万円から100万円、150万円へと推移していたら、上昇傾向と分析することができます。つまり、過去の価格から現在の価格を確認し、どのような方向性に進んでいるかを見極めることで売買タイミングの大まかなポイントを見つけることができます。
次に、チャート分析ですが、これは人によって裁量取引やシステムトレードなどスタイルが違うので、一概に必ず使用するツールではありません。しかし、一般的にはチャートやテクニカル指標を使って売買タイミングを探るので、仮想通貨初心者も基礎的な部分は覚えておくと便利です。
例えば、移動平均線もチャート分析に使うことができ、短期移動平均線が長期移動平均線を上抜けるとゴールデンクロスという上昇トレンドのサインになります。ただし、チャート分析を行う時に、1つの指標だけを使うと、予測精度が低くなるため基本的に2つ以上の指標を組み合わせて、売買タイミングの精度を高めます。
仮想通貨売買の仕組みと各取引方法について
次は仮想通貨売買の仕組みや取引の種類について解説していきます。仮想通貨売買未経験者ですと、売買の始め方や仕組みについて分からないことが多く、なかなか口座開設まで踏み切れないといったケースもあります。
ですので、ここでは仮想通貨売買の仕組みについて分かりやすく、基本的な部分に焦点を当てながら説明します。まず、仮想通貨売買の仕組みですが、仮想通貨はブロックチェーン技術によって支えられており、非中央管理方式且つ分散型取引台帳のシステムで売買が成り立っています。一般的に取引やシステム管理は、中央サーバで管理者が管理や取引の記録を行います。しかし、仮想通貨の場合は、ブロックチェーンというシステムによって、管理者不在で尚且つ中央サーバもない状態で売買が行われます。
また、取引台帳は各ユーザーの端末に分散されて、記録及び取引承認が行われているのでシステム障害といった問題に対して強い仕組みとなっています。ただし、ブロックチェーン上で各自が仮想通貨売買を独自に行う場合、プログラムの技術などが必要ですし市場もまとまりにくいです。
そこで、2018年時点で主流となっている売買方法が、想通貨取引所を使った取引です。簡単に仕組みを説明すると各取引所内に市場が形成されていて、その中で各投資家同士が様々な仮想通貨売買を行います。仮想通貨取引所の仕組みを活用した売買のメリットは、取引を始めやすく既に市場が形成されているので、価格が安定しやすい点です。
仮想通貨売買ができるアプリを活用して効率的な取引が可能
仮想通貨売買を始めるもしくは既に始めている方の中には、平日の日中は会社員として働き休日や帰宅後に自宅のパソコンで売買を行っているということもあるでしょう。仮想通貨売買自体は、24時間365日行うことができますが、仕事がある方や忙しい方ですとなかなかパソコンを使うタイミングが取りにくいです。
そこで近年取引所は、スマホで仮想通貨売買ができるアプリをリリースしています。スマホアプリで売買ができるメリットは、外出先や仕事の休憩時間など空いた時間に売買や相場の確認ができます。また、最近のアプリでは、仮想通貨売買ができるだけでなく口座への入出金作業、最新の仮想通貨ニュースの配信など多機能化しています。
これから副業として仮想通貨売買を始めたい方は、スマホアプリで売買を行うのがおすすめです。
仮想通貨売買初心者におすすめの取引手法
仮想通貨売買初心者にとって高いハードルなっているのが、売買テクニックや取引方法をどのように組み立てていけばよいかという点です。売買では、デイトレードやスイングトレード、裁量取引やシステムトレードといった時間や方法に関するテクニックだけでなく、国内外含めて1500種類以上ある仮想通貨の中から利益を得られそうな通貨を選ぶ力が求められます。
しかし、初心者がいきなり上級者と同じ取引手法で売買を行っても、経験不足などから損失リスクが拡大する可能性の方が高いです。ですので、初心者におすすめの取引手法は、現物取引でスイングトレード、通貨ペアは法定通貨円に対して時価総額5位以内のメジャー通貨を選ぶことでしょう。
おすすめの理由としては、取引の仕組みを理解しやすくリスク回避優先の組み合わせだからです。スイングトレードは、1週間から1ヶ月のスパンで1回の取引を完了させるため、分析や相場チェックの時間に余裕を持たせやすいメリットがあります。
また、現物取引は証拠金取引ではないので、購入した仮想通貨を送金手段に活用できるので、売買以外の活用方法があります。
仮想通貨売買において取引所ごとに差額が生じている
仮想通貨売買において、もう1つ最初に覚えておくべきことがあり、それは取引所ごとに市場が別々という点です。株式市場の場合は、東京証券取引所1ヶ所に市場が集まっているのですが、仮想通貨の場合は、非中央管理方式という性質もあり取引所ごとに市場が形成されています。
従って、取引所ごとにビットコインやイーサリアムといった、仮想通貨には差額が生じています。差額というのは、例えばA取引所では1BTC=100円、B取引所では1BTC=50円といった状況となっています。
また、このような仕組みを活用して、仮想通貨投資家の中には取引所ごとの差額で利益を得る売買をおこなっている場合もあります。仮想通貨売買の差額による取引方法とは、A、B取引所で同じ価格で買いと売り注文を行います。そして、仮に上昇した場合は、売り注文を入れた方を損切りして買い注文を入れた方の含み益を伸ばします。また、他にも3つの取引所の差額を活用した、売買方法もあります。しかし売買初心者にとっては難しいので、差額による売買テクニックを覚えておく程度にしておきましょう。