仮想通貨を買いたい場合は、取引所で口座開設し、その口座に日本円を入金する必要があります。口座開設は、書類を書く必要もなく、インターネット上で必要事項を入力するだけなのでとても簡単です。仮想通貨取引所で口座を開設し、実際に入金して買えるようになるまでには少なくとも数日はかかってしまうので、まずは口座だけ作り、いつでも売買できるように準備しておくのがおすすめです。ここでは、口座開設方法から入金・出金方法まで詳しく解説していきます。
仮想通貨取引所の選び方と口座開設のコツ
仮想通貨の取引所の選び方は、人によってそれぞれですが、「買いたい仮想通貨を扱っている」「取引所形式で指値ができる」「手数料が安く設定されている」「評価が高く、多くの人が利用している」といった理由で取引所を選ぶ人が多いようです。
仮想通貨取引所を開設する際には、一つの取引所ではなく、複数の取引所をまとめて開設し、買いたい仮想通貨によって使い分ける人も多くいます。また、今後新しい仮想通貨が上場する場合に備え、一通りの取引所で口座開設をしておく場合もあります。
仮想通貨は、世界中では1,000種類以上あると言われていますが、日本の取引所で売買できるのは、ほんのひと握りです。しかし、世界では売買されているけれど、日本ではまだ扱われていない仮想通貨が、日本の取引所に新たに上場する場合があります。そういった場合は買いが集まり、その仮想通貨が高騰することが多く、新規上場は投資のチャンスと捉えられています。しかし、その取引所に口座がないと、そういった新規上場銘柄を上場と同時に買うことができません。
新規上場のアナウンスは数日前にされることが多く、取引所が告知してから口座開設をしようとしても間に合わないことが多くあります。また、少し早めにアナウンスされた場合でも、口座開設希望者が殺到し、口座開設の手続きに通常よりもかなり長い期間かかってしまい、やはり間に合わないことが多いのです。
まずは一つだけ口座開設をした人も、後々色々な取引所の口座を開設する人が多く、そのたびに手間がかかります。今から口座開設を行う人は、いくつかの取引所を選び、口座開設手続きをまとめて行っておくと良いでしょう。
仮想通貨取引所の口座開設方法手順
仮想通貨の取引所に口座開設をする方法は、とても簡単で、どの取引所もほぼ同じ手順となっています。まず、開設したい取引所のホームページの口座開設の画面から、メールアドレスやパスワードを入力します。すると、登録したメールアドレスに確認メールが届きますので、そこに記載されているリンクをクリックします。これで、メールアドレスの確認が完了します。
次は、そのメールアドレスと最初に設定したパスワードを使ってログインを行い、氏名や住所の入力や、免許証などの本人確認書類のアップロードを行います。そして、取引所側が、入力された情報や本人確認書類を確認します。これは、マネーロンダリング対策のためで、最近は金融庁の指導により、以前よりもしっかりと、厳格に確認されています。本人確認書類の画像が不鮮明な場合は、後回しにされてしまったり、画像の再提出を求められたりして、口座開設に長い時間がかかってしまう場合がありますので、きちんとした画像を提出するようにしましょう。
取引所側が入力情報をチェックして確認が終わると、自宅に住所確認を兼ねた「口座開設完了のハガキ」が届きます。これは、転送できないタイプのもので、記載された住所にきちんと住んでいるかを確認するものとなります。このハガキを受け取ると、口座開設が完了となり、入金して仮想通貨売買をすることが可能となります。
仮想通貨の売買ができるようになるまで、最短で3,4日、長くて数週間かかる場合があります。以前、ザイフに口座開設者が殺到した時は、口座開設に1か月以上かかったという例もあります。皆が一斉に口座開設をしはじめると、再びこのような状態になり、何週間も待たなければならなくなる可能性がありますので、口座開設は早めにおこなっておくようにしましょう。
仮想通貨取引所への入金方法
仮想通貨の取引所へ入金を行うには、いくつかの方法がありますが、よく利用されているのは「銀行振込」「コンビニ入金」「クイック入金」です。銀行振込の場合は、銀行の営業時間内の場合は、振り込んでから数時間以内に口座に反映されることが多くなっています。振込人名の前に識別番号を付けなければならない場合もありますので、利用している取引所に振込入金時の決まりを確認しておく必要があります。
コンビニ入金は、取り扱っている取引所と、そうでない取引所があります。手続きは、まず仮想通貨取引所の「コンビニ入金」の画面で、入金するコンビニの種類や入金する金額を入力します。すると、確認番号が発行されますので、その番号をコンビニの端末に入力し、手続きを行うと、用紙が発行されます。そして、その用紙をレジに持っていき、現金を支払うと入金が完了です。口座に反映されるまで、15分ほどかかります。
口座への入金反映が一番早いのは、ネット銀行を使った「クイック入金」です。クイック入金では、24時間365日、入金が即時に反映される仕組みとなっていますので、買いたいと思ったときに、すぐに入金できるというメリットがあります。
クイック入金に対応しているのは、住信SBIネット銀行や楽天銀行、ジャパンネット銀行、じぶん銀行などになります。特に、住信SBIネット銀行は仮想通貨投資をしている人が多く利用している、人気のネット銀行です。仮想通貨の口座開設と同時に、住信SBIネット銀行の口座も開設しておくことをおすすめします。
仮想通貨取引所からの出金方法
仮想通貨の取引所から日本円を出金する場合、高めの出金手数料がかかる場合があり、注意が必要です。高い手数料が設定されている取引所の場合は、頻繁に出し入れしているだけで、数千円のコストになってしまう場合があります。
「ビットバンク」の場合、3万円以下の出金は540円、3万円以上の出金は756円となっており、無視できないコストとなっています。「ビットフライヤー」は3万円以下の出金は216円、3万円以上の出金は756円となっています。この他の取引所も、同じような出金手数料がかかってきます。
ただし、「DMMビットコイン」と「GMOコイン」は出金手数料が無料となっている、数少ない取引所となっています。日本円の出金が多い人は、ストレスなく日本円の出し入れをすることができますので、これらの取引所を利用することをおすすめします。
出金方法は、取引所の画面から、登録している銀行への振込指示を行うこととなりますが、ハッキングなどによって勝手に第三者の口座に出金されないように、あらかじめ口座のセキュリティの画面から、「出金時は二段階認証を必要とする」という設定しておくことをおすすめします。ビットバンクではさらにセキュリティが高く設定されており、日本円を出金する際には「二段階認証」に加え、携帯電話にSMSで送られてくる番号も一緒に入力する必要があります。ビットバンクは、出金手数料は高く設定されているものの、セキュリティの面では他の取引所よりも高くなっているので、安心して取引を行いたい場合は、ビットバンクを検討しても良いでしょう。
安心して利用できる仮想通貨取引所のセキュリティ比較
仮想通貨の取引所を利用する際は、セキュリティがしっかりとしていて、預けている仮想通貨をしっかりと守ってくれるような、安心できる取引所を選ぶことが大切です。また、万が一取引所が倒産した際は、預金保険機構のような制度がないため、預けていた仮想通貨が手元に戻ってくる可能性は低くなります。このようなことから、取引所を運営している企業の資本金などをチェックし「しっかりとした資本ともった、体力がある運営会社であるか」ということも重視する必要があります。
日本の仮想通貨取引所は、すべて金融庁の認可を受けています。資本やセキュリティ、経営体制などはあらかじめチェックされており、どれも安心して利用できる取引所と言うことができますが、特に、東証2部上場企業であるリミックスポイントが運営している「BITPoint」、DMMグループが運営する「DMMビットコイン」、東証一部上場企業のSBIホールディングスが運営する「SBIバーチャルカレンシーズ」、東証一部上場企業のGMOインターネットグループが運営する「GMOコイン」は運営会社が上場企業ということで、より安心して利用することができるでしょう。
この他にも、東証一部上場のマネックス証券が買収した「コインチェック」、楽天が買収した「みんなのビットコイン」もあり、今後が楽しみな取引所と言えます。このように、仮想通貨の運営会社に上場企業が関わる例が増えてきており、仮想通貨投資をより安心して行える環境が整ってきていると言えるでしょう。