仮想通貨取引を行う上で、欠かすことのできない作業は「分析」です。仮想通貨の分析方法については、投資家によってさまざまな独自の分析方法があり、また、初心者の場合テクニカル分析かファンダメンタル分析の基本部分を用いています。そして、仮想通貨は時事情報で相場が動きやすい性質もあるので、ファンダメンタル分析を用いて分析や予測を勧めるケースも多いです。
現在、仮想通貨投資においてファンダメンタル分析を主軸に、相場の分析や予測を行う予定の方の中には、仮想通貨のニュースの読み解き方や情報収集の方法など、ニュース関連で悩んでいる場があります。なぜなら、市場自体が最近誕生したものなので、仮想通貨のニュースについても新しい媒体が続々と情報発信を行っており、情報量が増加傾向です。
しかし、仮想通貨ニュースを発信する媒体及び情報量が多いと、場合によっては不正確な情報も収集してしまう可能性があり、ファンダメンタル分析を行う上で分析精度が低くなってしまうリスクがあります。
そこで今回は仮想通貨をファンダメンタル分析で、価格予測をしたいと考えている方に向けて、仮想通貨ニュースを軸に情報収集時のポイントや各媒体の特徴、メリットやデメリットについて解説していきます。
仮想通貨関連のニュース速報を見逃さない
ファンダメンタル分析を簡単に説明しますと、チャートではなく外部要因をベースに分析を行う手法を指します。つまり、分かりやすく表現しますと、今回のテーマである仮想通貨ニュースもファンダメンタル要因となります。
仮想通貨ニュースを分析要因として取り扱う上で、速報系のニュースを活用した相場分析と取引方法が存在します。仮想通貨の速報系ニュースとは、例えば取引所へハッキングが起きた、大手企業が市場へ参入、開発元が緊急会見など予定されていなかった仮想通貨関連のニュースが、速報系に入ります。
仮想通貨の速報ニュースをどのように取引へ活かすかといいますと、主にデイトレードやスキャルピングに役立ちます。速報が相場に与える影響は、短期的且つ急騰や急落といった現象に現れていきます。従って、1週間以上のスパンで取引をしている方からすると、速報系ニュースは活用しにくいファンダメンタル要因といえます。
反対にデイトレードは1日の中で取引を完了させて、スキャルピングは数分で取引を完了させる取引スタイルのため、速報で急騰した場合に情報を活用しやすいですし取引まで動きやすい特徴があります。
しかし、1つ問題も残されており、それは取引の時系列が短期的になればなるほどテクニカル要因で相場が動く傾向もあるので、必ずしも速報で相場が大きく動くとは限らないことに注意が必要です。
海外の仮想通貨ニュースも要チェック
ファンダメンタル要因となるニュースの特徴には、海外発信の仮想通貨ニュースが多い傾向にあることを知っておくべきでしょう。欧米などが特に仮想通貨が盛り上がっている傾向があるので、アメリカなどが発信源となっているサイトもチェックしておくといいです。
その背景には、メジャー通貨を開発している企業が、欧米にあることや情報発信するサイトやブログも同地域で多いことが関係しているでしょう。一見すると海外のニュースは、英語なので読めないと感じる方も多いでしょうが、最近では海外のニュースを、日本のサイトが翻訳して記事をまとめているケースも増えており、黎明期と比較して情報収集しやすい環境となっています。
次に海外のニュースをチェックするべき理由を解説します。国内のニュースは、金融庁の取引所再登録関連や国内の市場の状況など、当たり前ですが国内で発生した仮想通貨関連の情報が中心となっています。一方、仮想通貨は海外でも盛んで、メジャー通貨の開発元や関連企業が海外にあることも関係し、仮想通貨の技術や相場に関する重要なニュースが日々発信されています。
従って、海外のニュースをチェックしないと、急騰や急落相場の原因が分からないこともありますし、例えば仮想通貨の国際的な枠組みに関する方針を知らずに取引して、価格予測を見誤る可能性もあります。また、英語についても基本は勉強して、翻訳前の正確な言い回しや意味を理解できると、情報の質を落とさずに整理できます。
仮想通貨分析の基本は新聞のニュース
近年では、新聞社も仮想通貨関連のニュースを発信するようになり、投資家以外の一般層も仮想通貨を知るきっかけとなっています。新聞が発信する仮想通貨関連のニュースの特徴は、金融庁の取り締まりや規制の議論、企業との連携などが項目です。
その中でも、比較的法律や規制、枠組みといった個別の仮想通貨に関する内容はあまり取り上げられにくいといえます。ですので、ファンダメンタル分析として活用する際は、仮想通貨に関する法律や税金に関するニュース、または企業が仮想通貨に参入するなどビジネス関連に注目してみるのがいいでしょう。
一方で、国内の新聞社はビットコインやイーサリアムといった、個別のチャートや日々の相場、アップデートに関するニュースはほとんど取り上げられないので、別の媒体から情報収集する必要があります。
また、最近では新聞社がデジタル版も発行しており、特集記事として仮想通貨の仕組みについて取り上げることもあるので、今後市場の拡大に伴って更に掘り下げた記事も増えることが期待できます。
どこでも手軽に読める仮想通貨ブログのニュース
仮想通貨の発展に伴って、最近ではニュースを個人ブログで取り上げる事例が増えています。また、ニュースを取り上げるブログの特徴として、各仮想通貨に関する技術的なニュースや投資家の反応に関する情報、海外のニュースを翻訳して取り上げるなど、多岐に渡っています。
仮想通貨ニュースを取り上げているブログを活用する方法としては、各仮想通貨に関する深い内容を取り上げている傾向にあるので、それらの情報を収集するのがいいでしょう。新聞社などは、仮想通貨全体に関するニュースを発信しているのに対して、ブログは1つのコインを深く掘り下げたタイプが多く、取引に関する材料探しに適しているといえます。ですので、取引している仮想通貨がある時は、主にブログ経由のニュースを確認して、ファンダメンタル分析に活かすのがおすすめです。
また、最近ではブログ形式で中規模~大規模のニュースサイトも立ち上がっており、各仮想通貨の相場状況から開発元の公式発表に関するニュース、各国の仮想通貨に対する取扱いなど更に情報量と幅が広がりつつあります。
ブログを閲覧する方が楽という方は、仮想通貨ニュースもブログを中心に情報収集するといいでしょう。
速報性に優れたツイッターの仮想通貨ニュース
近年では、速報性に優れたツイッターを使って、仮想通貨に関するニュースを報じるケースが出てきました。ニュースをツイッターにて確認するメリットは、速報性が高く短期取引と相性がいいことやツイッターは短文投稿が基本なので内容が短時間で確認しやすいといったことが挙げられます。
仮想通貨をニュースとして発信していない、個人アカウントのつぶやきにも注目するといいでしょう。仮想通貨上級者が、ツイッターを使って情報発信やニュースに対する考察を行っているケースがあり、そのような情報もファンダメンタル分析に取り入れる方法があります。情報の正確性という点では、主観が入っているので課題がありますが様々な意見を取り入れることで、中立な情報を組み立てることが可能です。
また、海外のツイッターアカウントには、ニュースを速報で流しているものもあるので、英語が得意な方はフォローしておくのもおすすめです。ニュースは新聞やサイトだけではなく、ツイッターといったSNSなどで情報収集が可能な時代となっており、それぞれの特徴を理解した上で組み合わせてみることもいいでしょう。