2018年8月に、金融庁から仮想通貨交換業者の登録再開に関する発表があり、9月以降国内取引所の新規口座開設が再開されるのではないかと、投資家や興味関心がある方が注目しています。2018年1月に起きたコインチェック事件から、国内の市場は一時的に下落相場となりましたが、その後、様々な大手企業の参入や決済サービスの連携など盛り上がりを見せています。

そうした市場を見て、新たに興味や関心を持つ方もいるでしょう。そして、興味を持つといっても、投資を始めてみたいというケースや、仮想通貨を保有して決済や送金してみたいというように、様々な目的に分かれています。

また、その中で注目されているジャンルの1つに、マイニングがあります。これは、人によって配当利益と同じようなもので、仮想通貨投資よりも稼ぎやすいと考えられているケースがあります。実際には、マイニングを行う人やマシン、仮想通貨の状況によって変わるので一概に稼ぐことができるわけではありませんが、仮想通貨の中でも人気があります。

そこで今回は、仮想通貨に興味がある方の中でも、マイニングを始めてみたい方に向けて仕組みや種類、ソフトなどについて解説していきます。

仮想通貨マイニングと基本的な仕組み

まずは仮想通貨のマイニングと基本的な仕組みについて解説します。これは、パソコンなど計算処理とネットワーク接続が可能な端末を利用して、取引データの確認や整合性の作業を行い、その仮想通貨の台帳に記録していくことを指します。そして、マイニングの計算処理は多数のユーザーが行うようになり、台帳に何回も同じデータを記録することはできませんので、作業が最初に完了した人が台帳に記録でき、報酬として新たに発行された仮想通貨を得ることができます。

これが基本的な仕組みです。マイニングと聞くと、計算処理を行って報酬が得られるものというイメージがあります。しかし、実際には大量の取引データを迅速に処理するために、協力者が必要でその協力者に報酬を与える代わりに、計算処理を分散して進めているという構図です。

更に仕組みを深く説明しますと、P2Pという仮想通貨が誕生する以前に確率されていた分散型ネットワークシステムを使って、取引情報の記録を中央サーバなしで記録や管理を行います。従って、この仕組みには、中央サーバは存在せずそれぞれの端末でブロックチェーンを支えているといっても過言ではありません。

仮想通貨マイニングの種類

仮想通貨のマイニングの仕組みが理解できたら、その種類や承認方式の種類についても覚えることが大切です。この種類には、ソロマイニングとプールマイニング、クラウドマイニングの3種類が存在しています。

仮想通貨マイニング1種類目、はソロマイニングです。ソロマイニングとは、文字通り1人でマシンを用意して、1人で作業を進めていくことを指します。ちなみに、マイニングマシンとは分かりやすく表現しますと、パソコンのことですが最近ではモニタやキーボードなど不要な機器を排除した、マイニング専用マシンも販売されています。

ソロマイニングは1人で準備から作業を行うため、市販のマイニングマシンであってもある程度組み立てが必要ですし、電気代は全て自己負担となります。また、ビットコインなど競争率の高いマイニングに参加する場合は、高性能なマシンが必要となるためマシンコストと電気代コストの負担が厳しい点です。しかし、仮想通貨マイニング3種類の中では、報酬を全て得られる点が大きなメリットです。

仮想通貨マイニング2種類目は、プールマイニングです。プールマイニングは複数人で1つの作業を分担して行う方法です。大まかな手順ですが、プールマイニングソフトを開発・提供している事業者が存在しており、その事業者が提供しているプールマイニングソフトをインストールします。

例えばマイナーゲートでは、ビットコインなどメジャーなマイニングに対応しており、その中から仮想通貨を選びます。特徴は、計算処理を分担しているため、1台辺りに掛かる負担が少なく市販のパソコンでも始めることができます。しかし、報酬はプールマイニングに参加している人に分配されるため、ソロマイニングと比較すると報酬額が少ない側面があります。

3種類目は、クラウドマイニングです。クラウドマイニングの概念は、プールマイニングと同様に負担を分散させます。しかし、クラウドマイニングの場合は、大規模なマシンを備えている事業者に投資を行って、事業者の売り上げから何割を報酬として分配するシステムになります。

3種類の中では、初期費用コストを抑えられるメリットがあり、初心者でもマイニングに参加しやすいです。対してデメリットは、事業者側の維持費用コストから収益が差し引かれ、更に他のユーザーにも分配されるため、報酬額が少ない傾向にあります。

仮想通貨マイニングを行うソフト

仮想通貨マイニングを行うためには、各仮想通貨に対応しているソフトをダウンロードし、作業ができる環境を構築する必要があります。仮想通貨マイニングソフトには、GUIとCUIの2種類に分かれており、GUI形式のソフトは一般的なPCソフトやツールと同じく、視覚的に分かりやすいインターフェースが実装されています。対して、CUI形式のソフトは、コマンドプロンプトで行うため、パソコンの設定に関する専門的知識が必要です。また、ソフトと起動させるには、市販のパソコンの仕組みであるFPGAと、家電機器に実装されているシステム、そして専用マシンのASICの3種類から選びます。

続いて初心者でも使いやすいソフトについてですが、一般的にはマイナーゲートやナイスハッシュがおすすめでしょう。どちらもインストールして起動すると、マイニングがスタートするので、詳細な設定などが不要となっています。

仮想通貨マイニングに対する規制

仮想通貨マイニングに対する規制仮想通貨の規制に関する議論については、多くの初心者も知っていることでしょう。しかし、中国やベトナムでは、マイニングに関する規制について発表しています。中国の場合は、元々仮想通貨に関して全面禁止していたため、マイニング事業についても完全規制しています。

最近では、中国国内で600台のマシンを使い、マイニングを行っていた事業者が逮捕されたのは日本でもネットを中心に報道されました。そして、ベトナムの場合は、マイニングマシンの輸入に関して規制を発表しました。ベトナムも仮想通貨に関して規制派だったので、マイニングに関しても規制を行う方針ということが分かります。

ただし、仮想通貨マイニングや仮想通貨の全面規制については、一部の国のみで行われているので、日本や欧米は勿論、最近ではロシアも仮想通貨に参入する動きがあります。世界的な流れを見ると仮想通貨推進派が主流といえます。

個人で仮想通貨マイニングを始める方法

仮想通貨マイニングを始めたいと考える個人の方は、まずマシンを用意する必要があります。個人でマイニングを行うということは、ソロマイニングになるため準備から採掘作業まで全て1人で準備します。

また、個人でマイニングを行う際には、注意することがあります。それは、電気代とマシンコストです。マイニングは基本的に24時間稼働させる必要があるため、個人でマイニングを行う人にとっては、電気代コストの負担は重いです。

また、マイニングマシンについてですが、最近の市場は競争が激しくなっており、比例して必要な処理能力も上がっています。ですので、市販のパソコンでは対応しにくく。ASICや自作マシンを用意する必要があり、20万円以上の初期費用は考えておきしょう。

個人で仮想通貨マイニングを行うハードルは高いですが、その分報酬は分散されないので、初期費用や電気代コストを負担できる余裕がある方は、始めてみるのもいいでしょう。