2018年のビットコインも成長市場といえる出来高を記録しており、9月5日はライトニングネットワークの拡大についても注目されました。ビットコインには、データ容量などに関する問題があり、それらを解消する為に開発された、ライトニングネットワークが実装されました。そしてライトニングネットワーク技術の進捗状況が、たびたびビットコイン関連のニュースにて発信されており、9月5日時点では実装から半年で25倍の成長率を記録しました。これは、ビットコインが将来的に日常生活で、少額決済時の手数料コスト低減に繋がる事象といえます。
このようにビットコイン市場は、日々成長し続けていますが初心者や最近取引について理解した方にとっては、難しい内容が多いと感じることでしょう。また、ビットコインの仕組みについて様々な情報を理解しようと思っても、専門用語や情報量が多いため何から覚えればよいか分からないといえます。
そこで今回は、ビットコインの基本をテーマに、仕組みについてわかりやすく解説します。またビットコインの仕組みだけでなく、ビットコインで儲かる理由や投資を始めるために必要なウォレットやマイニング、その他を詳しく紹介していきます。
これからビットコインを始めたい方は、今回の記事を参考にして準備を始めてみるといいでしょう。
ビットコインの仕組みをわかりやすく解説
まずは、仮想通貨の仕組みについて、基本からわかりやすく解説します。ビットコインと仮想通貨を同じ意味として考えている方もいるかもしれませんが、正確には仮想通貨という大きなカテゴリがあって、その中にビットコインがあります。「お金」という大きなカテゴリの中に、日本円やドルがあるのと同じことです。
そして、ビットコインの仕組みの歴史についてですが、2008年にサトシナカモト氏と呼ばれるインターネット上に突如あらわれた人物が残した技術論文から始まります。サトシナカモト氏が残した技術論文は、ビットコインの仕組みについて明記されていませんでしたが、それらに繋がる技術がいくつも記載されていたことで、世界中のエンジニアが注目しました。そこで、有志達によって、実験的にビットコインの開発が始まり2009年に、初期型の仕組みのビットコインが誕生しました。当時は仮想通貨という概念そのものが広まっていませんでしたし、取引所や売買に関するインフラもありません。
そこで、アメリカでビットコインを開発した方達は、実験と趣味を兼ねて、ピザをビットコインで購入できないか試してみました。ピザ屋に直接決済をお願いすることは不可能でしたので、インターネット掲示板で、誰かピザ2枚とビットコイン1万BTC分を交換してみませんか?という呼びかけを行いました。
そうすると、2010年5月22日に世界で初めて交換に応じる方が出てきて、ピザとビットコインの交換が成立しました。後述でも詳しく紹介しますが、これがビットコイン取引の始まりです。
次にビットコインの仕組みについてですが、技術的な部分は高度な内容となるので簡単に解説します。ビットコインはブロックチェーンと呼ばれる仕組みの技術で成り立っています。ブロックチェーン技術のイメージは、文字通りブロック(箱)があり、1つ1つのブロックに取引データが随時格納されています。そして、それらブロックはチェーンのように繋がっていて、1つの大きなデータの連なりとなっています。
ビットコインの仕組みを知る上で、取引承認についても知っておく必要があります。例えば、AからBへビットコイン送金する場合、送金手続きを行ったからといって送金される訳ではありません。トランザクションと呼ばれる取引承認作業を行ったのちに、送金処理などを行います。なぜなら、非中央管理方式で分散型取引台帳となっているためです。つまり、中央サーバがなく管理者もないので、プログラムで随時取引データの検証と記録、改ざん防止といったプロセスが取引承認に含まれています。
このようにビットコインの仕組みは、ブロックチェーンシステムが非常に重要で、根幹となっていることを覚えておきましょう。
ビットコインで儲かる仕組みは価格変動がポイント
続いては、ビットコインでなぜ儲かるのか、その仕組みについて基本をわかりやすく解説します。ビットコインは元々、通貨として利用されることを想定して開発されました。ですので、ビットコインそのものが儲かるための仕組みとはなっていません。
ただ、様々な企業や個人は、FXのようにビットコインを使って金融商品を開発し、「円」とビットコインやアルトコインとビットコインといったペアを作り、ビットコイン投資の仕組みを作ったことで儲かることができるようになりました。
ビットコインで儲かる仕組みについて、2018年時点での市場をベースに解説します。2018年時点では、取引所と呼ばれるビットコインなどを売り買いできる場所が国内外で多数運営されています。東京証券取引所と違って、それぞれの取引所で独自に売り買いしているので、価格には多少の違いがあります。
そして各取引所では、時々刻々とビットコイン始め、他コインの価格が変化していて、変動する要因は、需給関係や外部要因など様々で、上昇や下落を記録しています。ビットコインで儲かるためには、購入価格が売却時の価格より下回っていれば、利益がでます。つまり、安く買って高く売るのが、投資で儲かる基本です。この考え方は、ビットコインに限らず、投資全般で共通の仕組みなので、ビットコイン投資を行う人は必ず覚えておきましょう。
また、ビットコイン投資に慣れてきた場合は、高く売って安く買い戻す仕組みがある信用取引や、ビットコインFXについてもチャレンジしてみるのもいいでしょう。しかし、売り注文から入る仕組みの場合は、買い注文で取引する場合の分析や売買タイミングについて違いがあるので、気を付ける事が大事です。
ビットコインに欠かせないマイニングという仕組み
ビットコインの仕組みを知る上で、欠かすことのできない要素がマイニングです。ビットコイン初心者や未経験者でも、マイニングという言葉自体は聞いたことがあるでしょう。ビットコインのブロックチェーンの仕組みで解説しましたが、取引処理は必ず承認が必要となり都度計算処理が行われています。
その計算処理は、分散型取引台帳システムですとビットコインユーザーの協力が必要になります。従って、取引承認方式の計算は常に世界の誰かが自身が保有しているマシンの処理能力を提供して、成り立っているという事です。
この計算処理に付随するのが、マイニングという作業の仕組みです。マイニングとは日本語で採掘という言葉ですが、計算処理をより速くできたユーザーには新規発行のビットコインが与えられるという仕組みです。つまり、新規発行通貨を手に入れるという行動を、採掘=マイニングに例えているということです。
ビットコインのマイニング場合は、PoWという仕組みで運用されています。PoWとはプルーフオブワークスの略称で、取引承認の計算が速い上位のマイナー(マイニングを行う人)に、報酬としてビットコインを分配します。
これがPoWの基本的な仕組みで。ビットコインマイニングは、より性能の高いマイニングマシンで計算処理を行い、ビットコインを得るという部分を押さえておきましょう。
ビットコインの仕組みを理解したらウォレットの準備が必要
ビットコインを始める上で、電子財布=ウォレットを用意することも大切です。ウォレットはビットコイン資産を保管や管理、取引所や他のユーザーと送金や受け取りを行うために必要なツールです。また、ウォレットは、ビットコインや他のコインなど対応が違うので、投資を始める人は、そのコインに対応しているか確認しましょう。
ウォレットの仕組みは高度で複雑なため、保管と管理の仕組みについて簡単に解説します。例えば、ハードウェアウォレットを購入した場合は、パソコンなど取引を行っている端末とUSB経由でビットコインの保管や送金を行います。
ウォレットには、固有のアドレスが振り分けられており、保管や引き出しを行う際にウォレットの住所となるアドレスを入力することで、ビットコインを送金できます。また、ウォレットの仕組み上、アドレスは毎回変化していて、第三者にアドレスを特定された際にウォレットを使わせないようにするための仕組みです。
ウォレットの仕組みを理解する上で、特に重要なポイントはウォレット自体に残高は記録されないことです。電子財布というイメージがあるため、送金した段階で残高も記録されそうですが、実際はビットコインの固有アドレスとパスワード(秘密鍵と公開鍵)しか記録されない仕組みとなっています。
では残高記録はどこにあるかといいますと、ビットコインのブロックチェーン上に全て記録される仕組みになっています。
ビットコインの仕組みをより詳しく解説
ビットコインの入門者向けに仕組みを解説しましたが、もう少し詳しく仕組みについて解説していきます。ビットコインにも、ブロックチェーンが組み込まれていますが、10分に1回にブロックが生成されます。新しい取引データは、新しいブロックに順次格納されていく仕組みなのですが、ブロックには1個前の取引データも格納されています。その理由は、改ざん防止のためで、仮に1つのブロックを改ざんすると過去のデータも全て改ざんする必要がでてきます。従って、ブロックチェーンの改ざんや不正対策が評価されているという仕組みです。
また、ビットコインのブロックチェーの改ざん防止の仕組みは他にもあり、送金履歴が公開されていていつでも閲覧できるという方法で対策しています。送金履歴が公開されていることによって、二重支払いなど不正利用を防ぐ役割を担っています。
ビットコインの仕組みは、これ以外にもより高度で深い内容があるので、興味や関心がある方は更に仕組みについて調べてみるといいでしょう。また、ビットコイン投資を行う方も、ビットコインの保管や管理の流れが分からなくならないように、今回紹介した基本的な仕組みは覚えておくことが大切です。