仮想通貨取引所は国内だけでも10以上あり、それぞれに特徴があります。扱う仮想通貨の種類も違いますし、売買のしやすさや各種手数料にも違いがあります。それぞれの特徴を考えると、最低でも3つ以上の交換所に口座開設した方が良いです。また、セキュリティの観点からも、複数の口座を持っている方が良いです。1つに資金を集中しておくとハッキングによる盗難リスクが高まります。
実際に仮想通貨取取引所に口座開設をすることは簡単です。売買も簡単にできます。しかし、最低限知っておいた方がよいこともあります。特に、販売所と取引所の違いなど、初歩的なことは投資をする前に知っておきましょう。
仮想通貨取引所と販売所
仮想通貨取引所には、販売所と取引所という形式があります。販売所は取引所から仮想通貨を買う仕組みです。これが、当たり前のように感じられるかもしれませんが、販売所形式よりも取引所形式の方が一般的です。
取引所形式は、取引所でユーザー同士が直接売買を行います。それぞれが買いたい価格、もしくは売りたい価格を提示して板というものを作ります。板の上で希望価格が合致したときに売買が成立する仕組みです。
取引所によって、板取引ができる通貨が違います。それを、踏まえたうえで口座開設先を選ぶことが大切です。なぜなら、販売所形式で仮想通貨を買うと割高になるからです。また、取引所形式でも売買自体に手数料がかかったり、無料でトレードができたりと違いがあります。欲しい通貨や目的に応じて口座開設先を使いわけることができれば理想的です。
そうした観点からオススメの取引所をご紹介します。
おすすめの仮想通貨取引所
まずは販売所形式で、仮想通貨を購入してみるのもよいかもしれません。販売所形式で買えるのはGMOコインです。またザイフでも簡単売買機能を使ってビットコインを買うことができます。ただザイフの操作画面は使いにくいという評判もありますので初めての方には使いずらいかもしれません。対してGMOコインはスマホアプリもシンプルで使いやすいと言われています。(コインチェックやビットフライヤーのスマホアプリも使いやすいのですが、両社とも新規口座開設は受け付けていません。)スマートフォンで手軽にビットコインを買ってみるのは、入り口としては最適なのではないでしょうか。その後で、利用に挑戦したり、他の交換所に送金するのもよいでしょう。
ザイフには、ビットコインを積み立て投資できるサービスがあります。長期的な運用を考えているのなら、ぜひ利用してみましょう。仮想通貨市場は値動きが激しいため、リスクを下げる意味でも積立投資は有効です。また、ネムの売買にはザイフが最も適しています。板取引が可能ですし、商い量も多いので安定した売買がおこなえます。
ビットバンクはセキュリティの高さと手数料が無料なことで評価の高い交換所です。しかし、板取引のみの扱いで販売所形式はありません。仮想通貨の売買に慣れてきたら、ぜひ利用しましょう。ビットバンクの最大の特徴はリップルの商い量です。度々リップルの出来高で世界一になっています。リップルを購入したい方はビットバンクを使わない手はありません。
仮想通貨取引には証拠金取引というレバレッジを掛けることができる仕組みもあります。ビットコインFXは多くの取引所でできますが、DMMビットコインでは、アルトコインでの証拠金取引が可能です。積極的に売買をしたい人にはオススメです。
サッカーの本田選手がイメージキャラクターを務めるビットポイントも、オススメです。総合的に優れており、ビットポイントにない部分を他のマーケットで補うというのが、今のところベストな選択肢かもしれません。他にもいくつかありますが、ここにあげた取引所にまずは口座開設しましょう。少なくとも3つのマーケットを利用することをおすすめします。
仮想通貨取引所のウォレット
仮想通貨は、ウォレットに保存されています。購入した通貨は口座開設先のウォレットにあります。外部に、ウォレットを自分で用意して、購入した通貨を送金することもできます。セキュリティを考えれば自身のウォレットで管理した方がよいでしょう。もし、取引所がハッキングされ仮想通貨を盗まれてしまうと財産を失うことになります。
しかし、自分のウォレットを用意したとしても安全とは限りません。ずさんな管理をするくらいならば、セキュリティ面で信頼できるマーケットのウォレットに入れておいた方がよいということもあります。特に、国内の交換所は金融庁からの要求が厳しいこともあり、セキュリティや管理は高まり続けています。パスワードの使い回しをせずに、2段階認証などもしっかりと設定すれば盗難のリスクは下がります。
ただし、長期間保有するのであれば、ハードウォレットやペーパーウォレットを用意してオフラインで管理するようにしてください。
海外の仮想通貨取引所でしか買えない通貨がある
日本国内で購入することのできる仮想通貨は限られています。海外のマーケットを利用すれば、日本では買えない通貨を買うことができます。仮想通貨売買に慣れたら海外の仮想通貨マーケットを利用するのも考えてみてはいかがでしょうか。
国内で取り扱っている仮想通貨は、日本の厳しい審査を通過した信頼度の高い通貨と言えるのですが、海外でしか買えない通貨にも信頼できるものはあります。例えば仮想通貨ステラなどは、IBMなどと共同開発をしており将来性も高く信頼のできる通貨です。
また、仮想通貨リスクも人気が高く、これは日本でも購入できるのですが、販売所でしか買えません。海外でなら板取引で購入できますので、日本で買うよりも安く購入することができます。
海外市場を利用する場合は、日本円での入金ができません。1度、国内の交換所でビットコインなどを購入してから送金する必要があります。仮想通貨の送金には手数料がかかりますが、ビットポイントやGMOコインは送金手数料が無料です。もし、海外に送るためのビットコインを買うならビットポイント、もしくはGMOコインを利用するといいでしょう。
海外の取引所として、最も有名なのはバイナンスです。売買手数料の安さが魅力で、さらにBNBトークンというバイナンスオリジナルの仮想通貨を利用することで、さらに安い手数料で仮想通貨の売買がおこなえます。他にも100倍のレバレッジ取引のできるビットメックスや、取り扱い通貨の多くセキュリティ対策もしっかりとしているビットトレックスなどユニークな交換所があります。
仮想通貨取引所によってスプレッドが違う
仮想通貨に興味を持って、いろいろと調べるうちにスプレッドという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。スプレッドは、買い値と売り値の差額のことです。冒頭に説明した販売所と取引所の違いを理解する必要があるのはこのスプレッドを知るためです。
販売所で仮想通貨の値段を見てみると、買い値と売値が違います。この差額によって、ただ仮想通貨を売買するだけで損失がでます。また、買った価格よりも値上がりしたとしてもその差額分を上回ることができなければ、利益が出ません。
仮想通貨の売買に関しては、販売所での買い値と売値の差額を差してスプレッドということがほとんどですが、板取引での買い値・売値の差額も本来的な意味ではスプレッドと呼びます。板取引の場合は、指値注文と成行注文を選択することができます。指値注文は、希望価格を自分で決めます。そして、その注文が並ぶことで板ができます。成行注文はその板の最も高値、もしくは安値で売買されます。販売所で売買するよりはお得ですが、最も良い価格で売買することはできません。
板が薄い(ユーザーが少ない)とスプレッドが開くことがあります。その場合、なかなか売買が成立しません。交換所を選ぶ際は、板の厚さも考えましょう。同じ取引所でも、通貨によって活発にトレードされていたり、そうでなかったりします。自分が欲しい通貨や、その時々の状況に応じて取引所を使い分けましょう。
また、取引所によって同じ仮想通貨でも価格が違うことがあります。これを利用してアービトラージを狙うこともあります。最近では、大幅な価格差はありませんが、そうした手法があることを覚えておくのもいいですね。いずれにしろ、複数の仮想通貨取引所に口座を持ち、実際に売買をする中で、自分に合った交換所が分かってくるはずです。口座開設自体は無料ですし、申し込みから実際のトレードができるまでには数週間時間が空くこともあります。口座開設の申し込みをしてから、少しずつ勉強することで効率良く時間を使えます。