世界的に広がりを見せている仮想通貨。特に欧米やアジアの各国では、国家を挙げて猛烈な勢いで世界的シェアを獲得する為にしのぎを削っています。

今、ビットコインをはじめとして様々な仮想通貨が誕生しています。今後もブロックチェーン技術を活用し、新しい仮想通貨がどんどん誕生していきますが、それに合わせ「マイニング」というワードが注目されてきています。

マイニングとは「mining(採掘)」という意味があり、仮想通貨におけるマイニングが採掘するような作業に似ていることから名付けられました。簡単にいえば、自分の所有するPCを使い、膨大な取引の記録を手伝うことで、その対価として仮想通貨を報酬として得る作業の事です。ビットコインでは報酬をビットコインで支払います。

仮想通貨におけるマイニングの3つの方法

仮想通貨のマイニング方法としては大きく分けて3つあります。1つ目は「ソロマイニング」。その名の通り、個人(一人)で行う事です。成功すればその報酬を独占する事ができます。ビットコインマイニングの報酬は12.5BTCですので、1BTCが80万円の時に1,000万の報酬を得る事ができます。

しかし、ソロマイニングでは初期投資が非常に負担になります。その為の高性能PCの導入や、PCを24時間フル稼働で動かさなければなりませんので、冷却装置やそれに伴う電力。高額なツールの導入といったコストが非常に高くなってしまいます。

2つ目は「プールマイニング」。自分の所有するPCをネット経由で提供し、その他大人数で行います。受け取る報酬としての仮想通貨はPCの能力に応じて支払われる為、ソロマイニングの様に高額な機材や設備をそろえる必要がなく、コストは手数料と電気代くらいですので、誰でも簡単に始められます。しかし報酬が少なく、プール運営の手数料を引かれて電気代を払ってしまうと報酬はさらに少なくなります。

3つ目は「クラウドマイニング」。高性能の機材と設備を所有する事業者と契約し、ハッシュパワーの一部を購入して報酬として仮想通貨を得ます。ハッシュパワーとはマイニング処理能力を数値化したものです。

事業者が所有している機材を借りて行う形となります。自分で高性能のマシンを準備することなく始める事ができますが、先払い契約の為投資額を回収するのに時間がかかることや、契約先が倒産した場合に投資金が回収できないというデメリットもあります。

手軽に仮想通貨をマイニングできるスマホアプリ

ソロ、プール、クラウドといった3つのマイニング方法を紹介しましたが、もっと手軽にお金をあまり掛けることなく行える方法があります。それはアプリを使用する手段です。仮想通貨のマイニング専用アプリをスマートフォンにダウンロードするだけで簡単にマイニングを行う事ができます。

しかしながらアップルやグーグルは、ユーザー保護と過剰電力使用によるデバイスの安全性と保護を目的として、マイニングスマホアプリを禁止しています。スマホで仮想通貨のマイニングアプリを起動した場合、アプリが立ち上がっている時には常に処理が行われる状態となり、バッテリーの消耗や発熱、発火の危険性が考えられます。

また、悪意のあるアプリの場合には、それ自体がスマホ所有者の利益とならず意図的に奪われてしまう恐れもある為です。こうしたことから現在はAppStoreやGoogleplayの両ストアではマイニングアプリは禁止されています。

仮想通貨マイニングで稼ぐにはどの方法が最適か

では、仮想通貨のマイニングによってどのくらいの利益が発生するのでしょうか?

前項にも述べましたがビットコインの場合、報酬は12.5BTCで1BTCが80万円の時に1,000万の報酬です。価値総額2位のイーサリアムでは3ETHで、1ETHが3万円の時に報酬は9万円です。上手く稼ぐ事ができればこれだけの報酬を用意しているのですが、ソロマイニングでは設備投資資金に余裕の無い人はデメリットの方が多く稼ぐことは難しいでしょう。

しかし、ソロマイニングでは誰も見つけていない仮想通貨のマイニングに成功した時には独り占めですので、ハイリスクハイリターンで稼ぐことができます。確実に稼げる確率が高いのは、プールマイニングかクラウドマイニングでしょう。

もちろんどちらにもメリットとデメリットがあります。プールマイニングの場合には安定した収益が得られるが、その分収益が少ない。クラウドマイニングの場合は高性能のマシンで効率よく稼げるが、業者への手数料や使用料のコストと倒産の危険性があります。それでも仮想通貨をマイニングで稼ぐにはプールマイニングかクラウドマイニングをお勧めします。

仮想通貨の違法強制マイニングCoin hive(コインハイブ)問題

仮想通貨の違法マイニングとして、日本ではコインハイブ(Coin hive)の問題がありました。簡単に説明すると「所有者の許可なしにPCやスマホが使われて、マイニングを行っていた」という問題です。サイトや動画にCoin hiveが提供するコードをHTML内に組み込み、利用者が閲覧中に“モネロ”という仮想通貨をマイニングしてサイト運営者とCoin hiveが利益を受け取るというものでした。

確かに「勝手にPCを使われて仮想通貨のマイニングさせられる」といえば気分があまり良い物ではありませんが、サイトや動画を見る時に広告が勝手に出てくるのはどうでしょうか?PCの電力と性能を使用して、勝手に見たくもない広告が流れ出し運営側は広告収入を得ています。これは全くCoin hiveの強制マイニングと同じことなのではないかという意見が数多くあります。

Coin hiveの問題では実際に当局により逮捕者も出ましたが、IT関連に詳しい弁護士の話によると、「必ずしも違法性ではないし、法律で規制する問題ではない」という見解もあります。日本において仮想通貨の普及の速さに法整備が追いついていない現状が世界にさらけ出された事案ですが、今現在の日本では、Coin hiveのような強制的にマイニングを行うプログラムを利用した場合、当局に違法性を問われますのでご注意下さい。

初めての仮想通貨マイニングはクラウドマイニングがおすすめ

初めての仮想通貨マイニングはクラウドマイニングがおススメマイニングの方法として、ソロ、プール、クラウドを前述で説明しましたが、実際に利益を上げやすい、簡単に取り組み易いのはクラウドマイニングでしょう。考え方としては、株式投資している会社に出資して配当を得ることと全く同じだからです。ソロは初期投資が掛かりすぎますし、プールでは配当収入が少なすぎます。

クラウドマイニングでは会社が専門的に行っておりますので、仮想通貨のマイニングの知識や経験は豊富です。行き当たりばったりでマイニングを行うわけではありませんから、ソロで巨額の初期投資をするぐらいなら、クライドマイニングで収益を得る方が賢いで選択です。

しかし、クラウドマイニングを運営する会社を見極めて投資を行わないとなりません。クラウドマイニングでは原資掛け捨てで、全て運営会社のものになりますので、そういった点のリスクやマイニングを行う仮想通貨の今後の価値などを考えながら運営会社に投資すると良いでしょう。

また、運営する会社のセキュリティー対策や会社の運営体制をしっかり見極める事も大切です。二段階認証システムはもちろん、会社の仮想通貨のセキュリティー対策がどの程度なものか?資金を預ける前に必ずチェックをして下さい。そして、運営会社が過去に配当を遅らせたり、支払いをしなかったりなど、会社として信用できるかどうかも細かくチェックすると良いでしょう。

国内大手のDMMやGMOなどもクラウドマイニングに参入しておりますが、ベンチャー企業や地方企業などもクラウドマイニング事業に次々に参入しています。今後も仮想通貨の世界は広がっていく事は間違いないですので、投資という目的で仮想通貨のクラウドマイニングを選ぶ方はますます多くなっていくでしょう。