初めて仮想通貨FXをする方にとって、証拠金や証拠金維持率と言われてもよく分からないと思います。でもそれらを知ることは仮通貨想FX取引ではとても大事です。なぜなら、仮想通貨FXは証拠金維持率によってロスカットが決定されるからです。ロスカットとは強制的に損失が出ている取引を決済されることです。

「仮想通貨FXの証拠金や維持率ってなに?」
「仮想通貨FXの証拠金や維持率の計算方法は?」
「いくら証拠金を入れておけば、ロスカットを回避できる?」

上記のような疑問を解決するために記事をまとめました。繰り返しになりますが、仮想通貨FXにはロスカットがありますので、証拠金や維持率を理解しておくことが大事です。維持率がいくらのときに、ロスカットされるのか知っておけば、強制的に大損で決済されるリスクを軽減できます。

仮想通貨FXのレバレッジ取引とは

証拠金とは、取引所に預けるお金のことです。仮想通貨FXはレバレッジ取引になるので、小さなお金で大きなお金を動かすことができます。そのため仮想通貨FXのレバレッジ取引はハイリスク・ハイリターンとなります。大きな損失が出たときに支払いができなくなるのを防ぐため、仮想通貨FXの取引所は一定の金額を預けることをトレーダーに求めています。これはトレーダーが損失を出しても、仮想通貨FXの取引所がお金を回収できる仕組みと言ってもいいでしょう。

たとえば仮想通貨FXのレバレッジ5倍の場合、GMOコインの証拠金は次のように求めます。(金額が大きい方が証拠金になります)

● 買建数量 x Askレート x 20%
● 売建数量 x Bidレート x 20%

仮想通貨FXでは1ビットコインが10万円のときに1ビットコインを買建玉で保有すれば、証拠金は2万円です。ちなみに建玉とは、株などの金融商品を未決済のまま保有している状態です。未決済なので、利益が確定していない状態ですね。英語では建玉=ポジションと呼ばれるので、覚えておくといいでしょう。

仮想通貨FXの証拠金維持率と計算方法

仮想通貨FXには、証拠金維持率があります。仮想通貨FXのロスカットの判断材料は証拠金維持率によりますので、仮想通貨FXの取引所の維持率を把握しておくと安心して投資に取り組めると思います。

仮想通貨FXの維持率は、時価評価総額に対する必要証拠金の割合です。また時価評価総額とは、口座残高と建玉評価損益の合計です。式をまとめてみました。

● 証拠金維持率=時価評価総額/必要証拠金
● 時価評価総額=口座残高+建玉評価損益

たとえばGMOコイン口座に10万円を入れて、1ビットコインが10万円のときに1ビットコインを買建玉で保有するとします。その後、1ビットコインが5万円まで下がると、5万円の損ですよね。このときの証拠金が2万円だとすれば、維持率は250%になります。このあと説明しますが、GMOコインの場合、75%未満になれなければロスカットされないので、250%は安全圏と言えます。

まとめると、仮想通貨FXの未決済な金融商品の評価損益と口座残高の合計額に対する必要証拠金の割合です。維持率によってロスカットが実行されるので、仮想通貨FXをされる方はよく確認したほうがいいでしょう。

仮想通貨FX取引所の証拠金維持率の比較

仮想通貨FXのロスカット基準になる維持率を取引所ごとに比べてみました。表にあります通り、仮想通貨FXの取引所ごとにのロスカット基準の維持率が大きく異なります。参考にしていただければと思います。

業者名 ロスカット基準
ビットバンク 証拠金維持率20%未満
bitflyer 証拠金維持率50%未満
GMOコイン 証拠金維持率75%未満
DMMビットコイン 証拠金維持率80%以下
QUOINEX 証拠金維持率110%未満

QUOINEXだと、110%未満でロスカットをされてしまいますので、ロスカットされやすい仮想通貨FX取引所だと言えます。一方でビットバンクは、20%未満でロスカットなので、ロスカットされにくいです。

さきほども例に挙げましたGMOコインの口座に10万円を入れて、1ビットコインが10万円のときに、レバレッジ5倍を利用して5ビットコインを買建玉で保有するとします。ここで今、保有しているのは仮想通貨FXの50万円分のビットコインになります。そしてレバレッジ5倍のときのGMOコインの証拠金は、買建数量 x Askレート x 20%で求めることができるので10万円です。維持率は100%になります。

ここでもし1ビットコインが7万4千円まで下がってしまうと、74%になりますので、ロスカットされます。1ビットコイン2万6千円の損が5つあるので、合計で13万円の損失が強制的に決済されます。また仮想通貨FXの口座に預けているのは10万円だけなので、超過分の3万円が取引所に請求されることになります。このように100%以下に設定されている仮想通貨FXの取引所を利用すると、借金を背負うリスクがあるので気をつけてください。

仮想通貨FXのロスカットリスクを回避する方法

仮想通貨FX取引所の証拠金維持率の比較証拠金維持率が低下してロスカットされるリスクが高まったときの対処方法を2つご紹介します。

1. 損切りをする
2. 証拠金を追加する

一つ目の仮想通貨FXのロスカットリスクを回避する方法は、損切りです。損切りとは、損が出たときに決済することです。簡単そうに聞こえますが、損切りのタイミングを見極めることは、仮想通貨FXの初心者の方には難しいでしょう。人間は確実な利益を早くに手に入れたいと思い、不確定な損失は過小評価して先延ばしにする傾向があります。そのため多くの方が、コツコツ利益を出し続けていたのに、仮想通貨FXでは1回で大きな損失を出してしまいます。

対処方法としては、仮想通貨FXの損切りルールをご自分で決めておくことです。人それぞれに損切りのルールがあるので、ご自分でルールを見つけなければなりません。たとえば「運用資金の2%を超えたら強制的に仮想通貨FXの損切りをする」などです。運転資金が10万円だとすれば、2千円の損が出たタイミングで損切りするルールですね。「損失は小さく、利益は大きく」という仮想通貨FXの投資スタイルです。

ニつ目の仮想通貨FXのロスカットリスクを回避する方法は、証拠金の追加です。ロスカットされる前に、維持率を上げるわけです。しかし、この仮想通貨FXの方法は損失を先送りにしているのと同じになってしまうので、おすすめできません。やはりご自分で決めた損切りルールに則って、損失を確定されてほうがいいでしょう。

仮想通貨FXを始めるなら証拠金・証拠金維持率の計算方法を理解しておきましょう

これまでの解説をまとめます。仮想通貨FXはロスカットがありました。このロスカットの判定基準が証拠金維持率です。そのため、仕組みや計算方法を理解すれば、ロスカットを避けることができます。

仮想通貨FXの証拠金とは、トレーダーが損失を出しても、取引所がお金を回収できる補償金のようなものです。そして証拠金維持率とは、未決済な金融商品の評価損益と口座残高の合計額に対する必要金額の割合です。

この維持率がいくらかによって、ロスカットが行なわれます。そのため、維持率を高く維持しながら投資を行なうとリスクを軽減できます。そしてロスカットが行なわれないように、損切りのルールをご自分で作成することも大事です。大損しないように、証拠金やロスカットの計算方法を理解して、堅実なトレードを心掛けてもらえれば幸いです。