仮想通貨といえば真っ先に投資を思い浮かべるかもしれません。お気に入りの仮想通貨の銘柄の価格の上がり下がりを把握して利益を出していく。仮想通貨はボラティリティ(価格の値動き)が高いので、それを狙って投資を行っている方は非常に多いと思います。しかし、仮想通貨の楽しみ方はそれだけではありません。
仮想通貨では様々なサービスやプラットフォームを利用して仮想通貨の「投げ銭」ができます。投げ銭と聞けば、ストリートミュージシャンに対して音楽を楽しんだ見返りに気持ち程度の謝礼を金銭で渡すことを思い浮かべるでしょう。ギターケースにぽんぽんとお金を投げ入れることから投げ銭と呼ばれているわけです。
それが仮想通貨でもでき、楽しんでいるユーザーも多くいます。今回は仮想通貨の投げ銭の特徴や事前準備、やり方、もらい方、おすすめの仮想通貨プラットフォームから税金について総ざらいします。お役立てください。
仮想通貨の投げ銭とは
はじめに、仮想通貨の投げ銭とは何かを概要的に解説します。冒頭で一例をあげましたが、通常は「良い経験をくれた相手への感謝」をお金として投げます。「良い音楽を聴かせてくれてありがとう」、「良いパフォーマンスを見せてくれてありがとう」などといった感謝をお金にするわけです。
しかし、仮想通貨の投げ銭は同じそれでも少し意味合いが変わる場合もあります。「この人を支援したい」、「応援したい」という気持ちを表現するときによく用いられます。例えばイラストレイターとして活躍したいけれどまだ売れていない、いずれは動画製作で生計を立てたいがまだまだ収入が足りない、というような人々に仮想通貨を送り支援するのです。支援されればクリエイターは意欲もあがり、さらなる技術の向上に努め、将来的に売れ子になれば仮想通貨で支援した側も嬉しくなります。
仮想通貨の投げ銭のメリット
そして、仮想通貨の投げ銭には仮想通貨ならではのメリットがあります。まずは公開鍵を提示するだけで匿名での募集することも寄付をすることもできます。インターネットが繋がっていて準備が整っていれば日本のみならず世界中から投げ銭をすること、受け取ることができます。手軽な支援ができるのは大きなメリットになります。そして、送金が速いことと手数料が安いこともメリットになります。
仮にクリエイターなどを法定通貨で支援するサービスがあっても海外への送金には時間も手数料もかかります。いくら支援したい、逆に寄付を募りたいと思っても海外からの送金手数料のハードルが高いと資金も集まりにくくなります。仮想通貨であればその心配もありません。このように仮想通貨の強みを生かした投げ銭にはメリットが多くあります。今後もそのサービスの広がりは進むと考えられます。
仮想通貨の投げ銭のやり方
仮想通貨の投げ銭の概要がわかれば早速、楽しんでみたいと思うでしょう。その前に、仮想通貨の投げ銭を行う事前準備をしなければなりません。細かいものはサービスによって変わるかもしれませんが大まかなところを紹介します。
投げ銭ですから投げる仮想通貨を準備するところから始めます。これはもちろん、投げ銭をする側の準備物です。現在の仮想通貨の投げ銭で使われているのはビットコイン、モナコイン、ネムが多くなっています。最近だと仮想通貨イーサリアムも使えるようになってきています。
ビットコインは言うまでもなく仮想通貨で最も出回っている銘柄ですから仮想通貨での投げ銭にも採用されています。モナコインは日本発祥の銘柄でコミュニティの結束が強くなっています。そのコミュニティ内で投げ銭が活発に行われています。それが主な使用用途とも言える銘柄です。ネムはツイッターを使った投げ銭ができることもあり注目されています。
国内の仮想通貨取引所でも購入できますので仮想通貨の投げ銭としての使用者も増えてきています。以上のようにまずは投げ銭に必要な仮想通貨を国内や海外の仮想通貨取引所から購入しておきましょう。
今度は仮想通貨の投げ銭を受け取る側ですが入金を希望する仮想通貨のアドレスを取得しておかなくてはなりません。ウォレットや取引所を送金先にしたい場合は入金アドレスとなりますのでいつでも受け取れるように取得しておきましょう。
各サービスを使う場合はそのサービス内でウォレットが作成され、入金される場合が多いので特別何かする必要はないと考えられます。支援したい場合は必要な仮想通貨を、受け取りたい側はコインアドレスを用意すれば投げ銭を楽しむ準備は整います。
仮想通貨の投げ銭ができるプラットフォーム
ここからは投げ銭を楽しめるプラットフォームやサービスを紹介して行きます。一口に仮想通貨の投げ銭とは言いますが、その方法やサービスは多岐に渡ります特に何らかのサービスを利用せずブログやツイッターでダイレクトに支援を募集しているユーザーもいます。これも投げ銭の一つの方法です。その他、様々な投げ銭サービスもたくさんあります。
まず紹介するのはビットコイン、モナコインで投げ銭ができる「ツイキャス」です。このサービスは全世界に2,000万人ものユーザーがいて投げ銭が熱いサービスでもあります。ライブストリーミングサービスでツイッターのアカウントを持っていれば誰でも無料配信できます。面白いコンテンツを配信している人に投げ銭するような形ですがこれから頑張ってほしい配信者を見つけて投げ銭をすることもできます。投げ銭するにあたりユーザーにはウォレットが割り当てられますので、ビットコインかモナコインを入れておきましょう。
次は仮想通貨リップルを使い投げ銭ができるサービスで「XRP Tip Bot」を紹介します。ツイッター上で投げ銭ができ、手数料もかなり安くなっています。利用するときにはツイッター名を利用してXRP Tip Botにアカウントを作るところから始めます。
次に預け入れ用のリップルアドレスに送金し、好みのユーザーに投げ銭を楽しみます。時々、イベントも開催されるようで参加者が指定の金額を持ち寄って、その中から総取りするユーザーが1人当選し貰えるなど面白い試みも行っています。
最後に紹介するのは仮想通貨モナコインが使える「Monappy」です。もともとはモナコインのウォレットサイトですが多くのサービスを提供しています。SNS感覚で写真や記事を投稿し気に入ったユーザーに仮想通貨を投げ銭できるサービスも人気です。少額の仮想通貨で投げ銭できますから「いいね」を押す感覚で投げ銭ができます。
わずか3つばかりの紹介ですが、このサービス以外にも数多くのサービスがあります。紹介しきれないほど投げ銭ができるサービスがあります。お気に入りの仮想通貨があれば「ビットコイン 投げ銭」などと検索することでサービスを見つけることができるはずです。
仮想通貨のプロジェクトとして投げ銭ができるプラットフォームの開発、リリースをしているものもあります。その場合は他の仮想通貨が使えないこともありますがプラットフォームを利用するのもいいでしょう。
仮想通貨の投げ銭にも税金がかかる
仮想通貨は取引をして利益確定した場合や商品購入の決済時に使ったときに課税対象になります。仮想通貨の投げ銭も課税対象になるので念頭に入れておきましょう。具体的な場面を想像すると、ビットコインが1,000円の価格の時に1BTC購入したとします。
購入した1BCTを誰かにあげた時に1,500円になって入れば500円分の利益が出たことになります。その利益について課税対象となるので注意してください。
ただし、1年間トータルして20万円に達しなければ申告の必要もなく、翌年に税金を支払う義務は発生しません。投げ銭を楽しみ、利益が出続けたことに気づかないと思わぬ税金を支払うことにもなるので注意しながら楽しんでください。